危険なアタッカーが両チームに何人も。SO立川の日本代表、ハードパンチャーのサモアを攻守の手数で上回る
サモア戦に臨む日本のメンバーは、SO坂手淳史やWTBジョネ・ナイカブラらの怪我もあり、いくつかのポジションで先発メンバーが変更となった。 前戦の後半からピッチに入り、SOの位置で好パフォーマンスを見せた立川理道が10番の背番号を付ける。
HOは今大会に入りベンチスタートが続いていた原田衛が先発。16番の松岡賢太は出場すれば嬉しい初キャップだ。 4番のエピネリ・ウルイヴァイティも初めてのテストマッチ。196センチ、122キロの体躯を使い、パンチ力あるプレーを見せてくれそうだ。
アメリカ戦でゲームをリードした李は、今回はFBに入った。前戦でも試合の途中から最後尾に立ち、うまくスペースにキックを蹴り込んでいた。 幅広くプレーできる点をアピールし、常にピッチに立つための武器にする。
久しぶりに出場予定メンバーに入ったCTB梶村祐介、WTB/FB高橋汰地の存在もフレッシュだ。 相手が疲れた後半に、インパクトあるプレーをすることが求められる。
サモア側は、マホンリ・シュワルガーHCが「私たちは日本と同じように、次回W杯(2027年大会)に向けて、若い選手を起用し、チームを作り直そうとしているところ」と話す。 しかし同HCは選手たち自身には常に「いま選ばれている選手たちがいちばん」と伝え、自信と責任感を与えているという。
キャプテンを務めるFLのテオ・マクファーランド(日本戦は6番で先発)は、昨年のW杯メンバーでもあり、日本戦にも出場した。英・プレミアシップのサラセンズに所属している。日本戦へ向けて、「体を張ったプレーをして、何週間もかけてトレーニングしてきたものすべてを出し切る」と誓う。
14番で先発のツナ・ツイタマは今大会でタックルブレイク数11。これは全選手中最多。また、LOサミュエル・スレイドはジャッカルからのターンオーバーを得意とする。 11番にはセブンズ出身のエリサペタ・アロフィポが入り、初テストでの活躍をうかがう。危険なアタッカーは多い。
酷暑の中での80分となりそうだ。総力戦となるのは間違いない。どちらが攻め勝つか。歴史が物語るようにエキサイティングな一戦となる。
田村一博