「懐かしい」札幌MF田中克幸の“埼スタ凱旋”…パリ五輪を控える親友・佐藤恵允へ「本当に活躍してほしい」
[7.20 J1第20節 浦和3-4札幌 埼スタ] ピッチの感触からロッカールーム、帰り際に取材陣の前を通るミックスゾーンまで、すべての光景に懐かしさがこみ上げた。「ここは高校生の時以来。懐かしいですよ」。北海道コンサドーレ札幌で大卒1年目を戦うMF田中克幸が、高校時代の思い出の詰まった“埼スタ凱旋マッチ”を感慨深げに振り返った。 【写真】伊東純也ら日本代表トリオがパリ観光! サングラス&私服姿に「三つ子みたい」「まじで顔小さい」 好印象を持つ場所だった。一躍全国区となった19年度の高校選手権、田中克らを擁した帝京長岡高(新潟)は4強進出の快進撃をみせると、試合には敗れたが、埼玉スタジアムで行った準決勝の青森山田高戦で1ゴールを記録。続く高校選抜で戦ったNEXT GENERATION MATCHでも1得点を決めていた。 4年半ぶりの埼玉スタジアムの試合で、田中克は後半39分から途中出場。4点リードを2点差に詰め寄られた状況での投入となった。「難しい時間帯に入ったこともあったけど、もっと落ち着かせてゲーム運びできるような存在になれればいいなと思います」。チームは何とか逃げ切りに成功。田中克も10戦ぶりの勝利をピッチで味わったが、まずは自身のプレーに向き合っていた。 パリオリンピックの戦いを控える盟友の存在に刺激を貰っている。FW佐藤恵允(ブレーメン)は明治大の同期生。コロナ禍真っただ中の20年4月入学で、遠出の外出が禁止されたことから、寮の近くにあった佐藤やDF岡哲平(FC東京)の実家に遊びに行くことが、数少ない楽しみの一つだった。 「僕らは学年を通じて仲がいいというか、誰とでも2人でご飯に行ける。そういった学年は少ないと思う。その中でも4年間を通じて一番時間を過ごす時間が多かったのが恵允だった。学校以外はだいたい一緒にいたし、恵允の実家は東京にある第2の実家と言っていいほどお世話になった。(五輪では)本当に活躍してほしいし、応援したいです」 田中克自身、プロ1年目の今季はJ1で15試合に出場。ただ途中からの起用が多く、得点もまだ決めることができていない。「シビアな世界だなと改めて感じている」。また現在最下位と厳しいチーム状態にあるが、「自分自身が変わることもそうですし、なによりチームが残留することが目標。来季もJ1で戦うために目標を達成したいし、その一員として貢献したい」と活躍を誓った。