香港、金融犯罪の「グローバルリーダー」に変容-米下院有力議員
(ブルームバーグ): 米下院有力議員は、中国政府による統制が強まるにつれ、香港は金融犯罪の中心地になったと指摘した。香港と米国の関係悪化が浮き彫りになった。
2020年半ばに中国が香港国家安全維持法(国安法)を制定して以降、香港は「信頼できるグローバルな金融センターから」、中国やイラン、ロシア、北朝鮮の「権威主義的な体制を深化させる重要なプレーヤーに変化した」と、米下院中国特別委員会の共和・民主両党幹部がイエレン財務長官に宛てた書簡で指摘した。
書簡は同委のジョン・ムーレナー委員長(共和)と、同委の民主党トップであるラジャ・クリシュナムルティ議員が署名。こうした変化を受け、「長年にわたる米国の対香港政策が、特に金融・銀行分野において、適切かどうか」に疑問が生じていると表明した。
両議員は書簡で、香港は以下のような不法行為で「グローバルリーダー」になったと指摘した。
書簡は、香港からロシアに昨年輸出された物品の約4割が、米国および欧州連合(EU)が制裁実施への重点的取り組みで活用する「優先度の高い共通品目」リストに掲載されているとされる調査にも言及した。
それらの品目には「ウクライナでの戦争でロシアが最も必要としている半導体や他の技術」が含まれているという。
香港政府にコメントを求めたが、26日時点で返答はなかった。
原題:Hong Kong a ‘Global Leader’ in Financial Crime, US Lawmakers Say(抜粋)
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