年間売上高10億円へ…日本軽金属、金属と樹脂の接合技術使ったリチウムイオン電池用端子部開発
日本軽金属は金属と樹脂の接合技術「PAL―fit(パルフィット)」を使ったリチウムイオン電池(LiB)用端子部を開発した。従来品と比べて接合強度を向上させたほか、部品数や工数の削減を実現した。2027年ごろの製品化と、早期に年間約10億円の売り上げを目指す。 開発した端子部は、金属部と周辺樹脂をパルフィットによる樹脂射出成形で直接接合したもの。接合部にシール材として使うガスケットが不要になる。接合強度に関わるトルク強度と耐久性に関わる端子部押し強度は従来品と比べて3倍以上、ヘリウム漏れ試験も従来品並みの性能を示した。LiBケースの角形・角筒形状の端子部材への利用を想定する。 LiBは電解液による端子部分の腐食防止のため、フッ素樹脂製のガスケットが多く使われている。フッ素化合物の一部は環境的影響の懸念による有機フッ素化合物(PFAS)規制強化の動きにより、使用が制限される可能性がある。