厚東川中1、2年生 紙すき文化を継承 地域住民が手ほどき【宇部】
厚東川中(岡村一利校長)の1、2年生41人が13日、宇部市小野下小野の竹の総合施設・竹ラボ(旧小野中)で、和紙を作る工程の紙すきを体験し、地域住民の手ほどきを受けながら、地元の伝統文化に触れた。 旧小野中が2015年まで取り組んでいた紙すきを厚東川中が引き継ぎ、総合的な学習の一環として毎年実施。和紙作りを通じて郷土に対する理解を深め、技術の継承や発展の意義を考えることを目的としている。 1年生18人は3グループに分かれ、紙すきと原料となる蒸したコウゾの黒皮はぎに挑戦。紙すきでは、小野観光推進協議会文化伝承部会(末田昭男部会長)の4人から指導を受けながら、コウゾの樹皮を加工した紙素と粘材のトロロアオイが混ざった冷水に、はがきサイズの木枠を入れた。 紙の厚さが均等になるように、木枠を前後左右にゆっくりと揺らして水を切ったら、モミジの葉を乗せてホットプレートの上で乾燥。完成品は各自が自宅に持ち帰った。2年生23人が制作したA3サイズの和紙は、LED(発光ダイオード)ランタンの制作時に使う予定。 山村直輝君(1年)は「表面をきれいにするのが意外と難しかった。素晴らしい文化だと思うので、今後は自分たちが後輩に伝えていきたい」と決意を述べた。