「日本のたまごサンド」なぜ?外国人観光客を魅了 世界中が熱視線を送る!
■日本のおにぎり文化が育んだサンドイッチ
サンドイッチと呼ばれる起源は18世紀のイギリスで、「サンドイッチ伯爵がカードゲーム中に食べたことから」と言われます。 日本では明治時代にパンが広まり、大正4年(1915年)の料理雑誌にはたまごサンドのレシピも登場。戦後、新鮮な卵が比較的安価だったことと、マヨネーズの普及により喫茶店などへと広まったといいます。 さらに、日本独自のサンドイッチもさまざまに生まれました。「カツサンドの発祥」といわれる東京・御徒町の老舗とんかつ店「井泉」。およそ90年前、初代女将が考案したものです。 今も当時と変わらぬ製法で、箸でも切れる柔らかい一口カツを、特製のソースを絡めて、薄いパンに挟みます。小さなサイズが食べやすく、当時は上野界隈の芸者さんの間で評判だったといいます。確かにお箸で切れました。 最近、人気のフルーツサンドは、東京・日本橋にある千疋屋総本店が明治元年に果物食堂で出していたといいます。 現在使われているのは、イチゴ・パイナップル・パパイヤ・キウイの4種類。果汁が出にくい果物を使います。 ホイップクリームは甘さ控えめ。イチゴとパイナップルの酸味、パパイヤの風味、そしてキウイの食感が加わった、日本が誇る上品なフルーツサンドです。 おにぎり文化があった日本では、手軽なパンを使ってサンドイッチを独自にアレンジしていったといいます。
■「毎日でも食べたいよ」
日本で暮らす男性は、実は外国人たまごサンドブームの火付け役の一人です。 世界に向けて、コンビニのたまごサンドを食べる動画をSNSで発信すると、「うわー、それっておいしそう」「本当に日本に行きたいです」 などのコメントが寄せられ、大きな反響を呼びました。 ニュージーランド出身のスパークスさん(27)はインターナショナルスクールの先生ですが、たまたま食べたコンビニのたまごサンドの虜(とりこ)になりました。 スパークスさん 「毎日食べてる。いただきます」 シンプルで奥深く飽きない味だといいます。 今回、スパークスさんが向かったのは、大宮駅から歩いて10分の場所にある、たまごサンド専門店「TAMASAN PARK」です。お昼前、店には多くのお客さんがいました。 スパークスさん 「進化系のたまごサンドがあるんだ。ケーキみたいな見た目だよ」 マヨネーズやからしを合わせたたまごソースをフレンチトーストに挟んだ「たまごサンドの王様」が新商品です。そして、一番人気なのが…。 スパークスさん 「うわ。これだよ!完璧な見た目だ」 え?これがたまごサンド?一見ケーキのようですが、真ん中には分厚い玉子焼きが挟まれています。その名も「太陽のたまごサンド」です。 材料は卵黄にマヨネーズ、牛乳、生クリーム、砂糖など。さらに卵白をメレンゲにして加えます。このフワフワに仕上げる秘密が、なんと炊飯器にあります。 TAMASAN PARK 西川一平さん(51) 「循環させて、むらなく焼ける」 フライパンで焼くなど試行錯誤の末に編み出したのが、炊飯器を使う方法。仕上がりはフワフワでプルプルです。 パンは甘めのブリオッシュ生地とサクサクのクロワッサン生地の重ね焼き。卵を冷ましてからパンに挟めば完成です。 スパークスさん 「卵は甘いけど、パンのしょっぱさもある。いい組み合わせだよ。パンも柔らかくて、本当においしい。毎日でも食べたいよ」