オリックス・岸田新監督、くじ運〝1勝13敗〟の不運払拭へ「願掛けしときます」
オリックスは23日、24日のドラフト会議へ向けて東京都内でスカウト会議を行った。1位指名で競合した場合には岸田護新監督（43）がくじ引きに臨むことが決定。球団はオリックス・バファローズとして挑んできた2004年以降のドラフト会議の抽選で、1勝13敗と大きく負け越す。今季5位に沈んだチームの立て直しを託された新米監督が〝初仕事〟で悪運を払拭する。 何度も修羅場を乗り越えてきたその右腕で、金の卵を引き当てる。黒のシャツに黒縁メガネでスカウト会議に参加した岸田新監督が、初のドラフトで大役を務める。福良GMから、1位指名で競合した場合のくじ引き役に任命された。 「人生でくじはあまり引いたことないので。ちょっと願掛けしときます」 連敗の悪夢を、新監督が断つ。近鉄との球団合併でオリックス・バファローズとなった2004年以降のドラフト会議の抽選結果は1勝13敗だ。もちろん、外れからつながった〝良縁〟もあったが、直近では20年に佐藤輝（近大、現阪神）を外すなど、18年から4連敗中。交渉権を獲得できたのは17年の田嶋のみと苦しみ続けている。 そんな惨敗の歴史に終止符を打つべく、岸田新監督が立ち上がる。指揮官が抽選に参戦するのは18年に小園（報徳学園高、現広島）を外した西村監督以来。緊張と重圧からか、大きくため息を吐いてから「思い切って右手で行こうと思います！」とキッパリ言い切った。監督としての〝初仕事〟を成功させる覚悟だ。 オリックスはこの日のスカウト会議で1位指名候補を3～4人に絞り込み、当日に最終決定する。複数球団の競合が予想される、ナンバーワン左腕の呼び声高い関大・金丸夢斗をはじめ、即戦力外野手の青学大・西川史礁らをリストアップしているとみられる。 「本当に楽しみな選手ばかり。うちに入ってスターになってくれるような選手たちだと思う」 今季5位に沈んだチームの命運は、岸田監督の右手にかかっている。（織原祥平）
