日本上陸! 無料で楽しむ次世代ストリーミングテレビ「FAST」がもたらす新たなタッチポイント
ユーザー拡大の肝は「プラットフォーマー」にある
FASTサービスは8月20日に本格的なサービスを開始しており、現在はWebブラウザやスマートフォンでも視聴可能だ。ここから1年以内に30チャンネルに拡大、2027年度中までに3,000万人の登録ユーザー獲得を目指しているという。 ┌────────── 今後注力するのは、プラットフォーマーの獲得です。さまざまな企業から問い合わせがありますが、特に通信回線事業者には注目いただいており、近いうちに提携の発表ができそうです。3,000万人の登録ユーザー数は特段難しいとは捉えておらず、たとえば、巨大なポイント経済圏を持つ1社と提携できれば、それだけで達成できるような数字です(福﨑氏) └────────── 上述したとおり、各FASTサービスの宣伝を担当するのはプラットフォーマーであり、BBM社ではない。広告収入の20%が分配されるため、各プラットフォーマーが会員獲得に注力するメリットは十分にあるわけだ。
チャンネルキュレーターは1年契約となり、専門のテーマにおける質の高いコンテンツを常に供給していくことが求められる。同氏によると、FASTチャンネルにおけるコンテンツは、YouTubeなど他メディアで放送したものを再利用することも可能であり、一度放送した番組を再放送することもできるという。なお、番組編成は完全にキュレーターに任せるかたちとなるが、評判が良くなければ1年の契約終了後に交代することもあり得るようだ。
キュレーターのメリットとしては、単なる広告収入だけでなく、FASTチャンネルを通じて自社サービスのプロモーションができる点が挙げられる。番組の概要欄やエンディングに自社サービスのQRコードを貼るなどして送客を促せるのだ。
斬新なビジネスモデルであることから「第3のテレビ」とも言われるFASTチャンネル。事業者からの注目度は高いようで、サービスローンチ後は各方面から問い合わせが相次いでいるとか。
福﨑氏いわく、「スマートTV市場は非常に盛り上がっており、今後より普及していくだろう」とのこと。FASTチャンネルはWebブラウザやスマートフォンでも視聴できるが、視聴時間が増えるのは圧倒的にテレビの大型モニターとなる。特に、ながら見するFASTチャンネルはテレビでの視聴がマッチするはずだ。 今後、どんな事業者がFASTチャンネルに参入するのか。北米で起きているムーブメントが日本にもやってくるのか、目が離せない。