バルセロナ打つ手なし!現状、ダニ・オルモを再び選手登録することは実質的に不可能|ラ・リーガ
バルセロナがMFダニ・オルモとFWパウ・ビクトールを選手登録するのは、現状では不可能のようだ。『マルカ』などのスペインメディアが報じている。 財政難のFCバルセロナは、ラ・リーガのサラリーキャップを超過しているためにオルモ&パウ・ビクトルをシーズン後半戦で選手登録できなかった。前半戦ではDFアンドレアス・クリステンセンが長期離脱となり、その給与分の80%を他選手の支払いに充てられたが、デンマーク人DFが復帰を果たしたために人件費の余裕がなくなったためだ。 バルセロナはまず、ラ・リーガを相手取って商業裁判所と第一審裁判所に訴えを起こし、暫定措置での選手登録を求めたものの、どちらの裁判所もこれを棄却。その後、本拠地カンプ・ノウのVIPゾーンの運営権を中東の複数企業に1億ユーロで売却しようとしたが、選手登録の期限である12月31日までにはその一部の支払い保証しかラ・リーガに提示することができず、結局登録を認められなかった。 そしてバルセロナが次に取った行動は、実際に選手登録を行うスペインフットボール連盟(RFEF)に両選手のライセンス発行を求めること。この動きは自チームの次戦がコパ・デル・レイのバルバストロ戦、スペイン・スーパーカップのアトレティック・ビルバオ戦とラ・リーガではなくRFEFが運営する大会であることにも関連しており、またラ・リーガに関しても、たとえ期限が過ぎていても今後数日以内にVIPゾーン運営権売却に関する支払い保証などの資料を揃えて提出すれば、許可が下りることを見込んでいたという。 しかしながらラ・リーガは期限外の選手登録を取り扱う考えはなく、RFEFはラ・リーガが認可しなければ選手ライセンスを発行することはないようだ。『マルカ』によれば、ラ・リーガもRFEFも、バルセロナにこれ以上講じられる手段はすでにないと考えている様子。つまりバルセロナにとってダニ・オルモとパウ・ビクトルの選手登録は、何か特例的な措置がない限りは手詰まりとなってしまった。 ラ・リーガの公式HPで、バルセロナの所属選手欄からダニ・オルモとパウ・ビクトールはすでに消えている。なおかつRFEFには「選手ライセンスが失効した場合、同一シーズンに同じクラブの選手としてライセンスを取得することができない」という条項が存在。これに従えば、少なくとも今シーズンの間、バルセロナの所属選手欄にダニ・オルモとパウ・ビクトールの名前が再び表れる可能性は存在しないことになる。 なおバルセロナは昨夏の移籍市場で、RBライプツィヒに移籍金5500万ユーロを支払いダニ・オルモを獲得。その減価償却はほとんどされておらず、もし放出するとすれば2030年までの年俸総額4800万ユーロも支払わなくてはいけないため、合計1億ユーロを“無駄にする”ことになる。