“バス”利用増につながるか!?『一日無料デー』で潜在需要明らかに?バス停には長い列「みんなで支え合ってバス交通維持を」
バスの利用率が低迷し、減便が続いている新潟市。バスの利用を促進しようと、新潟市でバスを無料で利用できる『バス無料デー』が初めて実施された。「普段バスには乗らない」という人たちもバスの存在を身近に感じたようだ。これを機に、バスの利用率アップにつながるのだろうか。 【画像】移動手段バスは3%、車は70%超…超車社会の新潟市で『一日バス無料』やってみたら…バス大混雑!?
バス利用率低い新潟市で“無料デー”実施
新潟市内で運行されているバス路線を対象に、6つのバス事業者が参加し、初めて実施された『バス無料デー』。 新潟市の調査では移動手段にバスを利用する人は3%あまり。自動車を利用する人は72%と、大きな差がある。 新潟市都市交通政策課の川又啓介さんはバス無料デーの目的について、「普段バスをお使いにならない方やマイカー利用が多い方などに乗っていただく、バスを体験していただくきっかけをつくるために企画した」と話す。
無料デーで初めてバスに乗る人も!「とても新鮮」
無料デーが行われた11月10日は、主要な市内のバス停に計約50人のスタッフを配置し、乗客の乗り降りをサポート。満員のバスも多く見られた。 初めてバスに乗ったという人は「すごく混んでいてびっくりした。でも、無料なので初めて乗った。普段見えている景色とは違って、とても新鮮な感じ」と興奮気味に話した。 普段は車で移動する人からも「駐車代金を気にしなくていい。『駐車場利用が何時間だから帰らなくては…』ということが心の中にいつもその計算が働いていた」と話す。
利用低迷で減便も…路線維持へ利用促進策を模索
無料デーに参加したバス事業者のうち、新潟交通は2023年、新潟市と新たな連携協定を締結。 新型コロナ禍をきっかけにバス利用が低迷したことで、2024年3月までに、平日一日あたり810便減便していて、路線を維持するために新潟市とともにバスの利用促進策を模索している。 しかし、今回のバス無料デーの実施によって、バス利用の潜在需要があることも明らかになった。この需要が、なぜ普段の利用につながらないのか分析することが重要だ。 新潟市の川又さんは「みんなで支え合っていかないとバス交通の維持もなかなか難しいので、皆さんに乗っていただきたい」と呼びかける。 新潟市は、今回のバス無料デーの乗車率などを把握し、2025年3月ごろ、利用情報などの提供に協力できる人を対象に第2弾を実施する方針だ。 (NST新潟総合テレビ)
NST新潟総合テレビ