バイエルン製の2台のカルトクーペ「アウディ TT」と「BMW Z3クーペ」一生の宝物として買うならどっち?
一貫して実用的ではない
「Z3クーペ」を開発したとき、BMWは実用的なアイデアすら持っていなかった。大きなトランクのために細長いルーフラインを無視するならば。それとは別に、2人乗りの狭い室内はまるでトレーナーのようだ。正直なところ、アウディからBMWに乗り換えてダッシュボードを見ると、少しがっかりする。ダッシュボードは「E36 3シリーズ」と密接な関係があり、スピードメーターやレブカウンターも同様だ。アウディでは素材の周りでエッグダンスを踊ったが、BMWではシンプルにこう言ったに違いない。大事なのはシャシーとエンジンなのだ。別の言い方をすれば、インゴルシュタットの連中に「ゴルフ」を丸いクルマに改造させて、我々は「3シリーズ」から後輪駆動プラットフォームと直6エンジンを受け取り、シャシーを改造して本物のスポーツクーペを作る、ということだ。ああ、我がBMW!
我々が今、ハラタウを周回し、”ホップフェン・シュネルウェグ”(ホップ高速道路)でアクセルを踏み込んでいるのは、当然ながら目的がある。ここでは、小さなシャシー改造のテスト、つまり短い公式ルートでのテストが本当に行われているのだ。「Z3クーペ」は、狭く曲がりくねった田舎道で、まるでそのために作られたかのようなフィーリングを味わうことができる。リヤアクスルのすぐ前、かなり後ろの席に座り、縦置き直列6気筒エンジンのために長いボンネットが目の前にある。エンジンは回転を欲しがり、280Nmの最大トルクは3500rpmからしか得られない。そのためにはシフトアップ、シフトアップ、シフトアップを繰り返さなければならないが、すばらしく歯切れのいい5速マニュアルギアボックスがあれば、それはとても簡単だ。残るのは、BMWの子会社であるミニのマーケティング戦略家が、2年後に自分たちの発明として我々に売りつけようとした、あの幻想的で純粋なゴーカートフィーリングだ。いや、それは違う。ホイールベース2.45メートル(アウディ2.43メートル)の「Z3」は、高速走行時でもニュートラルでコントロールしやすい。 1,300kgの車重を両アクスルに完璧に配分したトレーナーで、ロードホールディングが低いので、シフトアップしたり、ストレート6に耳を傾けたり、お尻をくねらせたりと、常にコーナーを攻めたくなる。高速道路はまったく走りたくない。