「まだ新人です」と言われて驚愕 おばあさんが販売する秋田名物・ババヘラアイス 「私も60歳くらいになったら…」
コンビニやスーパーで働く高齢者の姿を目にする機会が増えていますが、Xユーザーの焼酎(麦)(@taisyolady925)さんは、5年ぶりに帰省した秋田県で思いがけない出会いをしました。彼女が目にしたのは、背中の曲がった年配の女性が「ババヘラアイス」を売っている光景。興味をそそられた焼酎(麦)さんは、その女性に「もう長いんですか?」と尋ねました。すると、返ってきた答えは…まさかの『新人です』だったそう。 【写真】おばあさんがヘラで作ってくれるから「ババヘラアイス」…まるでバラの花のようです その答えに衝撃を受けた焼酎(麦)さん。「私も60歳位になったらババヘラ職人として再就職したい」と、Xにその思いを投稿しました。このエピソードには、多くの人々が共感し、「いいね」は14万件を超えました。
秋田名物「ババヘラアイス」とは?
焼酎(麦)さんに、このアイスについて詳しく話を聞きました。 ーー秋田名物なんですか? 「はい、『ババヘラアイス』は秋田名物です。『ババヘラ』という名前は、おばあちゃん(ババ)がヘラでアイスを盛ることから来ているんですよ。今回も何人かババヘラ売りを見かけましたが、特におばあちゃんのババヘラを食べたいと思って選んだんです。ところが、その方が『新人さん』だとは予想外でした(笑)」 ーー職人ごとに盛り付け方が違うのでしょうか? 「久しぶりのお墓参りで訪れた秋田だったので、5年前に同じ場所で食べたババヘラアイスの画像と比べてみました。確かに前回のアイスの方がシャープなエッジでしたね。でも、今回のババヘラもとっても美味しかったです!」 ババヘラ職人としての再就職を考えるかという問いに、焼酎(麦)さんは「最近、子育てが落ち着いてきたので、第二の人生について考える機会が増えています。だからこそ、新人として頑張っているおばあちゃんの姿にとても刺激と勇気をもらいました。ババヘラアイスの職人は80歳まで求人があるそうで、やる気さえあればいつまでもチャレンジできる舞台があるのは素晴らしいですね」と語ります。 ババヘラアイスは、ピンク色がいちご味、黄色がバナナ味というユニークな組み合わせで、色が混ざることでさらに美味しくなるとのこと。 「私はいちご味とバナナ味を意識して食べていなかったのですが、後でコメントを読んで、そういう面からも楽しめばよかったと後悔しています。食感はアイスクリームやソフトクリームよりも粒子が粗く、さっぱりとしていて、喉が渇きにくいです。息子も濃厚なソフトクリームよりババヘラアイスを絶賛していました」 秋田の夏を象徴する「ババヘラアイス」。元祖ババヘラアイスの児玉冷菓は、創業1948年(昭和23年)。そこには、人生の新たなステージに立つ高齢者たちの姿がありました。次に秋田を訪れる際には、ぜひババヘラアイスを手に取って、その味わいだけでなく、そこで働く人々の温かさにも触れてみてはいかがでしょうか。 (まいどなニュース特約・渡辺 陽)
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