トラックは70万kmくらい走るのに、普通自動車よりも寿命が長いようです。なぜでしょうか?
自動車は日常生活に欠かせない大事なもので、できれば長く大切に使いたいと思う方も多いでしょう。しかし、「車の寿命は10年が目安」という話を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。 この記事では普通自動車がトラックと比べて寿命が短い理由を、平均使用年数や平均走行距離などを比較して解説します。自動車の寿命が気になる方や表題の疑問を解消したい方は、ぜひ参考にしてみてください。 ▼トヨタ「アル・ヴェル」は月々でいくらの支払いが必要? 返済額を試算してみた!
トラックと普通自動車の寿命を比較
トラックと普通自動車の平均使用年数を表1にまとめました。
※一般社団法人自動車検査登録情報協会「平均使用年数」を基に著者が作成 表1のように、トラックの寿命は普通自動車に比べて長くなっています。トラックは業務で使われることが多いので、普通自動車よりも長い距離を走れるように設計されているようです。 そのため、排気量が大きくエンジンにかかる負担が少ないことも寿命が長い理由の1つだと考えられます。また、エンジン構造がシンプルなため、定期的にメンテナンスをしやすいことも寿命に関係している可能性があります。 一方、普通自動車は構成部品がトラックに比べて長い距離を走れるように設計されていません。また、10~15年程を目安に故障が増え、修理の費用も高くなる傾向があることから「普通自動車の寿命は10年」といわれているようです。
トラックと普通自動車の走行距離を比較
国土交通省の調査によると、トラックの1運行あたりの平均走行距離は297キロメートルのようです。 一般社団法人日本自動車工業会が公表している「2023年度乗用車市場動向調査」によると、普通自動車の1ヶ月あたりの走行距離の平均は362キロメートルでした。1ヶ月を30日と仮定すると、普通自動車の1日あたりの走行距離は約12キロメートルです。 2つの調査結果から、トラックと普通自動車では想定される走行距離に大きな違いがあることが分かります。トラックと普通自動車はそもそもの用途が違うので、トラックの方が構造的にも長く乗れるように設計されているようです。 また、トラックを運転するには普通自動車よりも技術が必要であり、運転に慣れているドライバーが多いと想定できます。このことから、車体への負担が少ない運転をしていたりメンテナンスの重要性を熟知していたりする可能性があることも、寿命が長くなる理由の1つとして考えられるでしょう。