「エアロスミス」がツアー引退 タイラーさん声帯損傷が回復せず
【ワシントン共同】世界的に人気の米ロックバンド「エアロスミス」は7日までに、ボーカルのスティーブン・タイラーさん(76)の声帯損傷が回復しないとしてツアーからの引退を発表した。ロック界から「一つの時代が終わった」と惜しむ声が上がっている。 ツアー引退声明は2日付で、タイラーさんは声帯の治療を受けたが「唯一無二の楽器」だった声が完全には回復しなかったため「悲しく困難な決断をした」と説明。「皆さんのおかげで50年以上燃え続けてきた」とファンへの謝意を表明した。 英人気バンド「クイーン」のブライアン・メイさん(77)は「涙が出た。多くのロックファンがそうであるように私の人生にとって大きな存在だった」と指摘。米バンド「ヴァン・ヘイレン」の元ボーカル、サミー・ヘイガーさん(76)も「最悪なことが起きた」と肩を落とした。 エアロスミスは1973年にデビュー。タイラーさんの独特な歌声や、ジョー・ペリーさん(73)の切れ味鋭いギターリフが人気を博し、半世紀以上にわたってゴージャスなロックを展開した。