脳波を読み取るヘッドホン「MW75 Neuro」。音質はいいけど価格に見合う?
音質やANCは文句なし
先に文句ばかりいってしまって恐縮ですが、脳波トラッキングとしては正確で優秀。そこは最大限評価したいです。集中力が落ちたとき、タスク後の集中時間のレポートは役立つ要素もありました。「最も集中できていたのは4分間」というレポートには、自分の不甲斐なさも感じました…。 MW75 Neuroを使うということは、脳波を確認したい、自分の脳の動きを知りたいという欲求があってこそなので、この動機が強い人は使いこなせるはず。また、これを使っているからこそ意識が高まり、結果集中力が高まるというのもある気がします。 目標達成100ポイントは、もっと上でもいいのかも。達成しちゃうとやる気がフェードアウトしてしまうので。 そもそも脳うんぬん以前に、これプレミアムオーディオメーカーMaster & Dynamicのヘッドホンなんですね。なので、ANCやサウンドクオリティには申し分なし、エクセレントです。脳波機能をオフにしてしまえば、M&Dの高級ヘッドホンなのです(まぁ、オフにするならNW75を買えばいいのだが)。
未来より今の話をしよう
M&Dいわく、MW75 Neuroは、今後ChatGPT機能(頭の動きでメッセージに返信するなどを予定)や、Spotify連携、脳の動きに関するさらなる機能を追加予定だといいます。今後のアップデートはとても楽しみなのですが、あくまでも今使えるもの、現時点での評価だと価格に見合う端末とはいい難いのが正直なところ。 アピール・期待されている機能が「将来的に使えるもの」であって、発売時にはそこに到達していないということがあります。最近では、HumaneのAIピンしかり、Rabbit R1しかり、iPhone 16のApple Intelligence機能もそうだといえるでしょう。ただし多くの消費者は今買って今使うわけです。いつになるかわからない先を見据えてガジェットを買う人はそう多くはないはず。 MW75 Neuroもそこに疑問を感じてしまうヘッドホンでした。将来性は高いのかもしれません。でも、今買った以上、評価したいのは今なんだよ、と。
そうこ