渡哲也さん死去 一流の生き方感じさせた昭和のスターまた一人旅立つ
被災者支援のため被災地に駆けつける
渡さん死去の報を受け、さまざまな芸能関係者らがコメントを発表しているが、どのコメントを見ても渡さんの義理と人情に厚い誠実な人柄が伝わってくる。 「デビュー作で共演した宍戸錠さんは今年1月に亡くなりましたが、2013年に宍戸さんが自宅全焼というトラブルに見舞われたとき、宍戸さんが『吉永小百合や渡哲也をはじめ、仲間が励ましてくれるのがうれしい。お見舞金も嬉しいけど、やさしい気遣いが嬉しいよ』と、しみじみ話していたのを思い出します」(スポーツ紙50代男性記者) また、渡さんは阪神大震災や東日本大震災の時など、現地に駆けつけて炊き出しのボランティアをしている。ツイッター上には「阪神大震災のとき、炊き出しに来てくださいました 温かい食べ物はなかなか食べられなくて 毛糸の帽子を被っていて、なんてカッコいい方なんだろうと感心しました あのときのご恩は一生忘れません」など、渡さんから受けた温情を思い、渡さんを偲ぶ声も上がっている。 石原プロは先月、2021年1月16日をもって芸能事務所としての業務を終了することを発表したが、石原プロが生み出したスターの遺伝子は今後も芸能界に生き続けるだろう。俳優としての実力とともに、ひとりの人間としても多くの人々から愛された渡さんは、「一流とは生き方である」ことを感じさせてくれるスターの中のスターだ。 (文:志和浩司)