バンコクの最新ホテル7選! 驚きのデザインと建築で非日常へ
ザ・ムスタング・ブルー
街の記憶が刻まれた洋館に、独特の美意識を宿したリノベーションホテル 1917年に建てられたコロニアルスタイルの洋館をリノベーションした「ザ・ムスタング・ブルー」は2020年のオープン以来、注目を集め続けている。中華街の外れに位置し、もとは漢方薬局病院として建てられ、その後、娼館になった後に長らく放置されていたが、この建物のもつ魅力に惹かれたファッションディレクターであるタイ人オーナー、アナンダ・ジョイの手により、ヴィンテージライクなブティックホテルとして生まれ変わった。 客室の壁紙を剥がして躯体をそのまま露わにすると同時に、建設当初にあったものの娼館時代には床が張られていた吹き抜け部分を復活させるなど、当時の建築の個性に敬意を払い、時間を蘇らせるかのようなリノベーションが行われた。アンティークコレクターでもあるオーナーがホテル内のすべての家具をセレクト。彼女の美意識が細部にまで行き届いた5タイプの部屋はそれぞれ異なる趣で、どの部屋に滞在しても空間がもつ魅力を存分に味わうことができる。1階に併設したカフェも行列ができるほどの人気で、近隣にはハイセンスなバーやカフェショップが立ち並び、ホテル周辺エリアは注目のカルチャースポットになっている。
写真:松井聡美 編集&文:渡邊卓郎