山形で「1日1回笑う」条例制定 自民県議が提出、健康づくり目的
山形県で今月、県民に「1日1回は笑う」ことを促す条例が制定された。条例案を議会に提出した自民党県議は「健康増進に生かせる」と目的を強調。毎月8日を「県民笑いで健康づくり推進の日」と定めることも盛り込んだ。一方で「病気などで笑うことが難しい人もいる」と反対した会派もあった。 条例は、県民の役割として「1日1回は笑うなど、笑いによる心身の健康づくりに取り組むよう努める」と規定。事業者には笑いに満ちた職場環境の整備に努めることも求めた。いずれも努力規定で罰則はない。 自民の渋間佳寿美県議(54)は本会議の提案理由説明で、山形大医学部の研究結果を挙げ、声を出して笑う頻度が高い人は死亡リスクが低いと説明。「家庭や職場で推進し、明るく健康的な県民生活の実現を目指す」と訴えた。条例は自民、公明両党の賛成多数で可決、成立した。 吉村美栄子知事は10日の定例記者会見で、条例制定を受け「喜怒哀楽は強制されるものではなく、やや戸惑った。県民に笑って健康に過ごしてもらえるようにするのが行政の役割だ」と述べた。