「管理責任者しか知らないセキュリティの穴が…」“三菱UFJ貸金庫から10億円を盗んだ”和久井映見似女性行員の大胆な手口《関係者が告白》
「貸金庫の管理責任者にモラルハザードがあると、盗んでも発覚しない状況になっているんです」 【写真あり】“三菱UFJ貸金庫から10億円を盗んだ”和久井映見似女性行員の大胆な手口の記事を画像付きで読む こう語るのは、貸金庫での窃盗が明らかになった三菱UFJ銀行の関係者だ。この人物は複数の支店で貸金庫の管理業務に携わった経験を持つという。 金融業界を揺るがした、被害額10億円を超える巨額の窃盗事件はなぜ起きてしまったのか――。記者がそう疑問をぶつけると、行員のモラルに依存する貸金庫のセキュリティにおける「脆弱性」について滔々と説明するのだった。 ◇◇◇
窃盗行員は“和久井映見似の40代後半女性”
三菱UFJ銀行が貸金庫での巨額窃盗事案を公表したのは、11月22日のことだった。経済部記者が解説する。 「2020年4月から2024年10月までの約4年半、東京都の練馬、玉川の2支店で、貸金庫に保管していた顧客資産を盗んでいたことが明らかになりました。2024年10月31日、利用客から『貸金庫に入れていた資産が減っている』といった趣旨の相談を受け、本人に確認したところ、盗んだことを認めたそうです。 被害者は約60名、被害総額は時価十数億円と言われており、資産を窃取していた当該行員は11月14日に懲戒解雇されました」 三菱UFJの発表によると“容疑者”は貸金庫の管理責任を担う立場の行員だという。同行はその素性について発表していないが、 小誌2024年12月5日号 で、女優の和久井映見似の40代後半女性であることが明らかになった。 窃盗事案を受け、三菱UFJは「警察に相談」(同行広報)しているとし、対策本部を設置。事案の調査や被害者への補償に向け動いているというが、全容解明には時間がかかる見立てもある。
「セキュリティに弱点があり、不正が発覚しにくい状況」
「被害者は銀行ではなく、貸金庫の利用客。刑事責任を追及する場合、銀行は利用客に対し、被害届を出してもらう必要があります。仮に被害届を受理しても、警視庁は被害総額の確定、元行員の動機、事件の背景などについて1件ずつ裏付け捜査を進めていくことになる。捜査にはかなりの時間を要するものとみられます」(社会部デスク) では、このような不祥事を招いてしまった貸金庫のセキュリティにはどのような問題があったのだろうか。 「セキュリティには弱点があり、不正が発覚しにくい状況がある」 と指摘するのが、前出の三菱UFJ関係者だ。複数の支店で貸金庫の管理業務に携わった経験を持つこの人物は、管理責任者しか知り得ないセキュリティの「穴」が存在すると小誌の取材に明かしたのだった――。 ◇◇◇ 果たして、三菱UFJの「セキュリティの穴」とは? 現在公開中の「 週刊文春 電子版 」では、複数の支店で貸金庫の管理業務に携わった経験を持つ関係者らの証言をもとに、貸金庫の管理の実態について詳報している。和久井映見似の女性行員はどのような手口で顧客の財産を奪ったのか?
「週刊文春」編集部/週刊文春 電子版オリジナル