秋の京都旅行で絶対に行くべき名所はここ!京都在住の著名建築家3人がおすすめする必見スポット15選
京都大学名誉教授や京都工芸繊維大学名誉教授、京都芸術大学大学院教授を歴任する傍ら、建築家として大型の公共建築や商業施設、寺院や住宅などを設計してこられた岸 和郎さんは、京都の価値あるモダン建築を厳選。 また京都大学名誉教授で2020年に『庭/のびやかな建築の思考』を上梓された、庭にも造詣が深い建築家の竹山 聖さんは、京都を訪れるならぜひ訪れてほしいという個人的お気に入りスポットを公開。 【写真で見る】京都在住建築家がおすすめ!京都建築巡りの名所
京都大学建築学科での17年間の教職を経て,プリヤデザイン一級建築士事務所代表として、その土地の環境や文化を大切にした住まい、店舗などの設計をされている高取愛子さんは、京都の「饗の文化」を支える「饗のための建築」を中心にセレクトしてくださいました。 京都在住かつ建築家として活躍されているお3方ならではの、ディープな京都案内です。 三者三様の視点で選ばれた、貴重で興味深いスポットの数々と解説をお楽しみください。
岸 和郎さんセレクト[1]先斗町歌舞練場(1927年)/中京区
京都大学建築学科を創設した建築家・武田五一(たけだごいち)が設計顧問を務め、大林組の木村得三郎が設計した作品。 武田五一は、京都大学時計台をはじめ京都市役所など、京都に限らず関西に多くの作品を残した建築家です。 先斗町歌舞練場(ぽんとちょうかぶれんじょう)は、その京都の街中に残る作品で、武田の京都の街並みに対する考え方も読み取れる作品となっています(岸 和郎さん)。
岸 和郎さんセレクト[2]本野精吾自邸(1924年)/北区
京都工芸繊維大学の前身、京都高等工芸学校で教鞭を取った建築家・本野精吾(もとのせいご)の自邸です。 我が国最初期のコンクリート打ち放しで、即物的な建築が特徴。京都工芸繊維大学キャンパスにも、6号館など本野の作品が残っています(岸 和郎さん)。
岸 和郎さんセレクト[3]京都大学体育館(1972年)/左京区
分離派(大正9年に結成された分離派建築会に所属)の建築家・森田慶一の後に京都大学で教鞭を取った増田友也の代表作です。 ル・コルビュジェの後期的なファサードをもつ建築ですが、前面の東大路、その向こうの京大キャンパスに対する増田の都市的な視点を見ることができます(岸 和郎さん)。