時間を浪費する“スマホ依存”から、私たちを救う【ドーパミン断食】とは?
単なる“ネット断ち”ではない!脳をリセットする「ドーパミン断食」とは?
「ドーパミン断食」とは、脳本来の報酬の仕組みを取り戻し、「正しい学びのサイクル」を取り戻すための方法のひとつです。単にインターネットと距離を置くこととは異なり、現実問題一切それらを使用しない生活を送ることは中々難しいかと思います。「正しい学びのサイクル」を取り戻すために効果的なことは、二つあります。
【1】空白の時間を持つこと
空白の時間とは、「何もせず、何も見ず、ただひたすらにぼーっとする時間」のこと。じつは近年の脳科学領域において、「デフォルトモードネットワーク」という新たな発見がありました。これは「休んでいるときにしかうまく働けない脳部位がある」というものです。デフォルトモードネットワークという仕組みは、私たちが休んでいるときにそれまでに脳に取り込んでいた情報を整理し、記憶として定着させます。つまり、ぼーっとする時間こそが「学びの定着タイム」ということ。ただでさえ忙しい現代人は罪悪感を覚える人もいるかもしれませんが、空白時間は自分が成長するために欠かせない時間です。ぜひ積極的にぼーっとしてくださいね。
【2】感情を揺り動かすこと
ドーパミンの働きを説明するとき、「喜びと苦しみは表裏一体」と表現することがあります。なぜなら、脳が本気で学ぼうとするときは、新しいことに出会い、ショックを受けたり、感情を揺り動かされることが重要だから。感情が動くとよく記憶に定着するようになっています。仕事や学習に限らず、恋愛、人間関係はもちろん、抗いがたい天災など、学びの源となる事象は様々。できれば不安や悲しみは体験したくないものですが、見方を変えれば脳にとっては大きな学びのときでもあるのです。傷つくのを怖がり過ぎず、ぜひ一歩踏み出してみてください。 取材・文/金澤英恵、イラスト/日向山葵 Edited by 関野 桃子
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