巨人の菅野智之が”虎ゼロ封”で30年ぶりに斎藤雅樹氏記録並ぶ開幕8連勝…あの辛口で知られる大物OBもあっぱれ
巨人の菅野智之(30)が18日、東京ドームで行われた阪神戦で今季3度目の完封勝利を飾った。9回で125球を投げ3安打7奪三振1四球の内容で、4回の岡本和真(24)のソロアーチであげた1点を守り切っての開幕8連勝。巨人では1990年に斎藤雅樹氏がマークした記録に並んだ。中5日でチームの連敗を止めたエースは「中5日でヒーヒー言っていたら先発投手は務まらない」と豪語。原監督も「斎藤という投手も素晴らしかったし菅野もジャイアンツに名を残す投手になる」と絶賛した。そして、あの巨人の大物OBも“辛口“を封印し”あっぱれ“と称賛している。
「斎藤氏にはまだまだ足元にも及ばない」
ジャイアンツの偉大なるサイドハンドの記録に30年ぶりに並んだ。菅野が投じた125球目は135キロのスライダー。9回二死一塁から阪神の4番、大山は完全にタイミングを外されポーンと内野へフライを打ち上げた。セカンドの吉川の捕球を確認すると1-0の緊迫の戦いから解き放たれた笑顔が弾けた。 「いつも点を取ってくれているので今日は恩返しできた。完封勝利? そうですね。格別のものがあります」 これで今季は7月3日、21日の中日戦に続き3度目の完封勝利で、開幕以来、無傷の8連勝である。1990年に通算180勝投手の斎藤氏がマークした記録に並んだ。 「まだまだ足元にも及ばないと思いますが、ちょっとでも近づけるようにこれからも連勝を伸ばしていきたい」 菅野は、そう謙虚に語った。 立ち上がりは慎重に行き過ぎた。初回は一死から糸井にセンター前ヒットを許し、二回には二死から木浪にスライダーをジャストミートされてライトフェンス直撃の二塁打。この2回で実に41球を要している。 「序盤は真っすぐ、スライダーの2択になってしまっていたので、いろんなボールを使っていこうと、そういう組み立てを(大城と)話し合った」 多彩な球種を持つのが菅野の特長だが、序盤は、ストレートとスライダー中心の淡泊な配球になっていた。2回を終えると菅野は、ベンチで大城と緊急ミーティングを行い、そこからは、カーブ、フォーク、カットなどを交える配球に変えた。 3回以降に許したヒットは、わずかに1本。6回に近本を打ち取った三塁ゴロが、内野安打になったアンラッキーなモノだけだ。 最大のピンチは、その6回だった。