シニアゴルファーの「死亡事故」に警鐘! 「脳卒中」が最も起こりやすくなるラウンド中の行為とは?
シニアにとって「朝のパッティング」は最も危険
ゴルフに興味を持つ若い世代が増えている昨今ですが、ゴルフの競技人口の大半が中高年なのは今でもあまり変わりません。そして、年齢が高くなると偏った生活習慣の蓄積から大病を発生し、ときには突然死に至る事例もあります。 【動画】「まずは心臓を整えて…」これが原英莉花が教える“朝イチティーショット”成功の秘訣です
実際、ラウンド中に倒れて死亡するケースは、年間で200件ほど報告されています。そこで、中高年やシニアゴルファーの安全に配慮したローカルルールを採用しているゴルフ場があるそうなのですが、一体どのようなものなのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は、以下のように話します。 「シニアゴルファーを中心に、ラウンド中の死亡事故が毎年のように発生しています。夏は熱中症で倒れる人もいますが、年間を通して多いのが、脳卒中や心筋梗塞によるもの。中でも、パッティング時に脳卒中の発作が起きやすいとされています」 「パッティングは、そのホールのスコアが決定するゴルファーにとっては非常に重要なシーンですが、緊張感が高まることで血圧が上昇し、硬くなった血管に大きな負荷がかかるのが主な要因とされています」 「シニアの安全を考慮した、ユニークなローカルルールには次のようなものがあります。たとえば朝から激しい運動をしたりなど、血圧が高くなる行動を取ると脳卒中や心筋梗塞になるリスクが高まります」 「早朝ラウンドにおいてはその対策として、『グリーンにオンしたら2パットでカップインしたとみなし、パットを省略して次のホールに行ってもいい』といったものが挙げられます」 「一般のゴルファーでもそのようなローカルルールを経験したことがある人もいるかもしれませんが、年齢層が高くなりがちな政治家の間では、古くから取り入れられていた手法のようです」 パッティングで最も脳卒中が発生しやすくなる原因として、「頭を下げる行為が危険だから」というのがあります。パターは14本あるクラブの中で1番シャフトが短いので、構えた際の頭の位置も低くなります。そうすると、脳に血液が集中して血管を圧迫するため、最悪の場合は脳卒中を発症して倒れてしまうそうです。 また、パッティング以外のシチュエーションでは、「静」と「動」の差が激しいゴルフの特性上、ショットの瞬間に心臓に負担がかかり、心筋梗塞などに至る可能性も高まるそうです。