ゆうちょ銀行の不正出金問題 池田社長が会見(全文1)22日現在で被害額6000万円
5行の本人確認書類、筆跡が極めて酷似
私どもでこの5口座につきまして、いわゆる本人確認手続きがどうであったかということを確認いたしてございます。私ども、本人確認をさせてたときに、本人確認書類のコピーを頂戴しておりますので、それを確認したというのがポイントでございます。この5口座につきましては、いずれも顔写真なしの、本人確認書類1種類と、郵送による確認という手続きによりまして、5行いずれも別々の窓口で開設をされてございます。今、私が申し上げました顔写真なしの本人確認書類と郵送による確認というのは、このお手元の資料の対応方針の変更前のところのマル2のウの手続きでございまして、ルールとしてこういうルールが現在は、これで開設をさせていただいてございます。 この本人確認書類につきまして、今ほど申し上げましたようにコピーがございますので、私どももう取り寄せて確認をさせていただいております。個々、1個1個の本人確認書類を見ております限り、コピーを見ております限り、不審なところというのは、私どもではなかなか見つけることができませんでした。ただし5人の、5行の本人確認書類を一様に並べて、全部並べて見てみますと、私どもの専門家が見たところによりますと、筆跡が極めて酷似してるという報告が上がってきてございます。私どもも現物は確認をしてございます。そういう状況でございます。 また、お取引目的の記載、この5口座の記載も確認をさせていただきましたけれども、それぞれの1件1件の申告内容には特段不審な点はなく、単独で気付くことっていうのが難しいものがあるというふうに思っております。
顔写真付きの本人確認書類に限る
それで、そういう状況を踏まえまして、つまりこの変更前のところの顔写真なしの本人確認書類による本人確認というのがやはり現実に、こういう今、私が申し上げたような形で、本人確認書類には偽造をされてると考えざるを得ない状況を踏まえまして、今後は原則といたしましては右の変更後でございますけども、顔写真付きの本人確認書類のほうに原則としては限らせていただこうというふうに決断をいたしたところでございまして、その旨、口座開設時の本人確認書類の手続きの厳格化を図らせていただきたいということでございます。 なお、本件につきましては先般のSBIさまの発表にもございましたように、捜査当局が調査をしている事象でもございますので、情報開示に制約があることにつきましてはご理解を頂戴したいというふうに思っております。 いずれにいたしましても、9月の24日からこの資料の変更後のところ、原則顔写真付きの本人確認書類1種類というふうに改正をさせていただくということといたしてございます。 次に一昨日になりますか、9月22日にマネーロンダリングに関する一部報道につきまして、当行の名前も出てきていることは承知をしてございます。本件につきましては金融機関が提出いたしましたいわゆる疑わしい取引に関するものと思われますので、それ自体にコメントすることは差し控えをさせていただきたいと存じます。 すなわち一般的に疑わしい取引の届け出内容については秘密保持ということになっておりますので、ご理解を頂戴できればと思いますが、しかしながら私どもの外国人のお客さまに対しての口座開設のやり方、あるいはその期中管理のやり方につきまして、当行の最近の取り組みにつきましてはご説明が可能でございますので、この資料の参考欄に基づきまして若干説明をさせていただきたいと存じます。 ここのところに書いておりますように、口座開設の本人確認の厳格化ということで、2019年の7月から私どもも在留カードのご提示を必須とするというふうにしてございます。在留カードに記載されております在留資格、在留期間もデータベース化も期中管理のために行っておりまして、これは具体的には在留期間が満了するお客さまに対して、新しい在留カードの提示をお願いをするというものでございます。なお、ここにも書いてありますように在留カードは3カ月以下の短期滞在者には交付をされないものというふうに承知をしてございます。こういうことのように私どもも外国人の方に対する本人確認手続きというのは逐次強化をしてきたつもりでございます。