地域猫をCFで守ろう 長野県松本市が募る 不妊・去勢手術費に
長野県松本市は、飼い主がいない「地域猫」の不妊・去勢手術の費用や、迷い犬などで保護された動物が負傷していた時の治療費などに充てるための「クラウドファンディング(CF)型ふるさと納税」の募集を始めた。「かけがえのない命を守りたい―人も動物も快適に過ごせる松本市を目指して」を掲げ、目標額を300万円に設定して12月末まで募っている。 ふるさと納税サイト「ふるさとチョイスGCF(ガバメントクラウドファンディング)」で行っている。地域猫活動の紹介や路上で死亡していた犬や猫の収容数なども掲載し、協力を求めている。CFを実施した市保健所の担当者は「市内の動物管理の現状を少しでも知ってもらえれば」としている。 市内では飼い主がいない猫を「地域猫」として市民が面倒を見ているケースが多くある。市は昨年度から地域猫の団体登録を受け付け、26団体が登録している。登録されている地域猫は368匹に上る。市は登録団体からの申請を受けて手術費用を補助し、昨年度は204匹が不妊や去勢の手術を受け、市が約215万円を補助した。 CFで寄せられた寄付は、主に不妊や去勢の手術費補助に充てる。市保健所は「まだまだ手術が必要な猫がたくさんいる。地域猫活動を推進するために温かい支援を」と協力を呼び掛ける。 今回のCF型ふるさと納税は今月3日に始め、16日現在、3人から3万5000円の支援が寄せられている。返礼品は設けていないが、希望があれば氏名を市の公式ホームページに掲載する。
市民タイムス