覚えておきたい! プロが教える、おいしいガレット・デ・ロワの見分け方
ガレット・デ・ロワは、1月6日の公現祭(エピファニー)を祝って食べる、フランスの新年に欠かせない焼き菓子だが、現在ではその日に限らず、1月中であれば、家族や友人と集まる際に用意することが多い。では、おいしいガレット・デ・ロワ選ぶ際のポイントは? ふたりのプロが、何を基準に選ぶといいかアドバイスをくれた。 ベーカリーやパティスリーのショーケースからブッシュドノエルが消える頃には、王様のケーキが姿を現すのが世の常だ。伝統的に公現祭の日に食べられるガレット・デ・ロワは、フランスの料理界において特別な存在といっていいだろう。ガレット・デ・ロワとひと言で言っても、複数のパターンが存在し、フランス北部ではフランジパンを添えたガレット、南部では砂糖漬けのフルーツ入りのブリオッシュパンのタイプがあり、どちらが正統かを巡る議論は度々人々を沸かせている(少なくとも、パン・オ・ショコラとショコラティーヌを巡る論争と同レベルには)。 では実際に、正しく調理されたバランスの良いガレットを見分けるにはどうすればよいだろうか? 2004年から2012年までル・ムーリスのパティシエを務め、書籍「Le Dessert Bistrot / Palace」の共著者でもあるカミーユ・ルセック氏と、ラ・ボール、ポルニシェ、ゲランド、パリを拠点にスイーツを創作するクリストフ・ルーセル氏に答えてもらった。
・琥珀色の焼き加減
太陽を連想させるため、丸くて金色に輝くように焼き上げるガレットだが、より濃い琥珀色のもの、それもほぼコーヒーのような色合いを呈しているものが美味だという。「色が薄すぎて、縁に白い生地が残っているようなら、パイ生地が十分に焼かれておらず、口にすると重過ぎることがあります」と、ルセック氏は説明する。全体的にしっかりと琥珀色になったものは焼き上がりも良く、サクサクしたフレーク状の層になっていることが保証されるようだ。
・エッジが厚過ぎない
十分に焼かれた良質のパイ生地は、薄くて軽く、「エッジはよく膨らんでも厚過ぎない」と、同氏は強調する。これはカットするときに、顕著に違いが分かるだろう。ナイフを入れたらパイ生地はわずかに抵抗するものの、ナイフの圧力でやがてしなやかになる。崩れやすい場合、そのガレットは冷凍されていたものかもしれない。