ハワイはビーチや買い物だけじゃない!世界中を旅するグリーンのプロがイチ押しする、オアフ島で絶対訪れるべき植物園はココだ!
地球と共鳴する心地よい居場所=「グラウンドスケープ」を求めて、世界中を旅した人気造園家の齊藤太一さん。今回のテーマはトランジットついでに弾丸で訪れたハワイ。齊藤さんがオアフ島で感じたのは、暮らしに根付いた自然体の「ウェルネス」でした。ハワイの自然に癒やされた旅、そして訪れるべき植物園について、詳しく教えていただきました。 【写真集】2泊3日の弾丸ハワイ旅で癒される!?オアフ島で行くべき植物園
コロナが日常を見直すきっかけに
新型コロナウイルス感染症による外出自粛が続いていた頃、グリーンの売り上げが大きく伸びました。 ただ今までと違っていたのが、観葉植物以上に、ハーブや野菜の苗が売れていた点。今まで興味のなかった人たちがグリーンに開眼してくれたのはいいんですが、土壌の作り方を教えろという面倒な友人も増えてきて、うれしいやら、うっとうしいやらでした(笑)。 リモートワークが実現可能だとわかったことも、大きな変革でしたね。“都会命”だった人が地方に移住して、周囲の自然の豊かさを自慢してくる。多くの人の価値観が変わり、見えなかったものが見えてきた。非日常の状況に置かれたことで、日常が見直されてきた感がありました。そんななか思い出したのが、ハワイで見た生活と自然との距離感です。
グリーンのある暮らしが“当たり前”
ハワイでは生活圏内に豊かな自然があふれている。でも、街角のグリーンショップもにぎわっている。大きな鉢植えをごっそり買っていくマダムもいれば、小さなポットをうれしそうに持って帰るティーンエイジャーの姿も。 「見ていたら連れて帰りたくなっちゃった」という雰囲気は、さながらお気に入りのペットを見つけたよう。自然が足りないから補うんじゃない。外にも内にもグリーンがあるのが当然なんです。
ウェルビーイングが生活に自然と根付いている
同じように、自然のなかでヨガをするのも、毎朝フレッシュなスムージーを飲むのも、ハワイの人にとっては、ずっと前からあたりまえ。ウェルビーイングは“頑張って実現する”ものじゃなく、生活に根付いてこそだと実感しました。 今後、日本の都心からは徐々に人が減っていくでしょう。人口が減って不要になった箱やスペースを緑で埋めていったら、僕たちの“あたりまえ”も変わり、内面の変化も加速するはずです。地方の自然を残しつつ、東京には新しい生態系をつくる。 近い将来、「久しぶりに東京へ行ったら、すごい緑になってたよ!」なんて会話が交わされる日本を、今の僕は想像できています。