「あなたならどうする?」重大事故につながる路上落下物の恐怖
しかしながら、高速道路における落下物は少なくなく、電光掲示板に「この先、落下物有り」と注意を促す表示がされていることもよくありますよね。国土交通省によると、令和4年度に発生した、全国の高速道路(首都高速と阪神高速を含む)における落下物処理件数は、合計で約31万件。 1日に約850件もの落下物が処理されていることになります。もっとも多いのはプラスチック・布・ビニール類で、次いでクルマの部品類(タイヤ含む)、木材類とつづきます(ロードキルは除く)。 落下物による事故を防ぐには、当たり前のことではありますが、走行中はしっかりと前方を確認し、夜間でもしっかりと道路の状況が把握できるよう、ヘッドライトは上向きを基本に、適宜切り替えるようにすることが必要。 また、直前を走るクルマから「積み荷が落ちそうだな」と感じたら、ほかの走行車線へ移動したり、近寄らないようにすることも必要です。目の前で荷物が崩れたら、後続のクルマはどうすることもできません。「このクルマやばそうだな……」と感じたら、車間距離を十分にとるだけでなく、さっと追い越してしまうことも、危険回避のためには必要でしょう。
■自分自身も落とし主になることがないよう、車外に積載する際は注意を!!
もちろん、自身が「落とし主」にならないようにすることも重要。スキー板やサーフボード、自転車などをルーフキャリア等によってクルマの外に積載するときは、走行による振動や風圧で緩むことがないように、しっかりと固定をする必要があります。 また、高速道路上で落下物を発見した際は、事故を防ぐため、道路緊急ダイヤル(#9910)や、料金所の係員などに、通報するようにしてください。 Text:吉川賢一、エムスリープロダクション Photo:Adobe Stock、PHOTO AC