TPP承認案衆院通過 山本有二農水相が会見(全文)大臣の不信任案は否決
山本有二農水相が11日午前、閣議後に記者会見を行った。「強行採決」などをめぐる同相の失言に対し、野党側は辞任を求め、環太平洋経済連携協定(TPP)承認案の衆院採決を拒否していた。10日には野党4党で同相に対する不信任決議案を提出したが否決。TPP承認案は衆院本会議で可決された。 【中継録画】TPP承認案が衆院通過 山本有二農水相が閣議後に記者会見 失言問題とは別に、9日付けの週刊文春は、山本農水相が談合で指名停止を受けた企業から献金を受けていたと報じた。
不信任案が出されたことに関しての心境と今後について
男性:それでは、ただいまから、大臣の会見を始めます。 山本:おはようございます。私からは、ございません。 記者1:幹事社の北海道新聞です。きのうの衆議院本会議で大臣に対する不信任決議案が否決されました。否決されましたが、与党からも発言が不適切などの指摘は、そのとおりだという発言もありました。大臣の資質が問われる形になりましたが、不信任案がご自身に出されたということに関しての心境と、今後については、どのようにお考えでしょうか。 山本:昨日、本会議で不信任案をいただきました。率直に受け止めさせていただきまして、今後、謙虚にまた誠実に大臣の職に務めたいと思っております。また、ご迷惑お掛けいたしましたこと、心からおわびを申し上げる次第でございます。今後、国会審議におきましても緊張感を持って丁寧にご説明してまいる所存でございまして、なお、皆さまにもご指導よろしくお願いいたします。
大統領選結果を受け、今後の日本のTPP指針への影響について
記者1:TPPですが、きのう、衆議院を通過しましたが、アメリカ大統領選でトランプ氏が当選をしたことで、TPPの発効が難しいという方があります。トランプ氏が大統領選で当選した感想と、今後の日本のTPPの指針などに影響があるかどうか、お考えをお願いします。 山本:日本政府としましては、引き続きTPP協定の早期発効を目指していく方針でございます。今、国会での協定承認と関連法案の成立に向けまして、真摯に対応させていただいているところでございますので。また、米国の次期政権の方針につきましては、今後の推移を見て、また経済政策が具体的になりますのを待って対応をさせていただければというように思っております。 記者1:もう1点、今日から参議院のTPPの審議が始まりますが、衆議院での審議を踏まえて、あらためて農業分野では、どのような論点があるとか、あと説明が伝えていない点など、今後の審議はどのように農業分野で進めていくお考えでしょうか。 山本:いわば、輸出主導にどのように取り組んでいくのかという論点と、輸出っていうことになりますとどうしても効率的な、大規模な農業経営体というようなものが主人公になるというように思われます。逆に中山間などの小さな農業、農家。そういった機能を無視するのではないかというような論点も自動的に浮き上がってこようと思っております。そんな意味で両者が共に、国の大事な基幹産業として必要だという意味での議論が尽くされればというように思っております。 記者1:幹事社からは以上です。