死者3.6万人超!日本人が知らない「あの巨大噴火」の真実…陸地の3分の2が吹き飛ぶ「脅威的破壊力」を生んだ条件が「日本とそっくり」
噴火により「島の形そのもの」が変わってしまった
たび重なる猛烈な噴火によって、クラカタウ島の形状は一変します。陸地部分は南側の3分の1を残すのみで飛散・陥没し、海底には巨大なカルデラが形成されました。 この噴火は海面付近で起こったために、吹き飛んだ山体や流れ出した溶岩が、そのまま海に落下しました。その結果、海面が大きく上下し、高さ30メートルに達する巨大津波が発生するという悲劇を生みました。津波はスマトラ島やジャワ島の沿岸を襲い、165ヵ村が破壊され、噴火と津波による犠牲者は3万6400名を超えたといいます(もっと多かったという説もあります)。 そして、クラカタウ火山の名称をいやが上にも高めたのが、その凄まじい噴火音でした。 ◇ このように、1883年の噴火は、人々の生活にも、また島の地形や環境にも大きな影響を与えました。そのすさまじさは、噴火時の「音」だったと言います。続いては、その噴火音について見てみましょう。 >>>続きはこちら>>> インド洋――日本の気候を支配する謎の大海 インド洋を抜きにして、地球を語ることはできない! 大陸移動から気候変動、生命の起源まで――。世界第3位の巨海から、この惑星のダイナミズムが見えてくる!
蒲生 俊敬(東京大学名誉教授)