【毎日書評】悪口をいわれたときすぐに感情的になる人へ。すっと受け流せる人の考え方
『悪口を言われても気にしない人の考え方』(堀もとこ 著、あさ出版)の著者はかつて、常に人の目を気にして、自分の意見を口に出せなかったのだそうです。悪口をいわれるのが怖く、誰かがヒソヒソ話をしていれば「きっと私のことを笑っているんだ」とビクビクしていたのだとか。 そんななか、大学で専攻していた心理学を学びなおし、さまざまな本を手当たり次第に読んだ結果、「人生の成功者」たちにはひとつの共通点があることがわかったのだといいます。それは、「成功者たちは、悪口をいわれてもまったく気にしていない」ということ。 さらに、そういう人たちと自分との違いは、「考え方・捉え方」という「自分でどうにでも変えられるもの」にあったということにも気づいたそう。そこで考え方や捉え方を変えてみたところ、いろいろなことがうまくいくようになったというのです。つまり、「思考」が大切だったということなのでしょう。 思考というのは、脳の「クセ」のようなもの。まずは「自分の思考のクセ」に気づき、クセをいったん伸ばします。そのあとで、新しいクセをつけます。 これを繰り返すことで、「考え方・捉え方」というのは、確実に変わります。 この本には、自分が知らず知らずのうちに身につけてしまった、歪んだ捉え方・考え方に気づき、対処法を知り、それを実行する内容が書かれています。(「はじめに」より) 本書に書かれていることを実行してみれば、3ヵ月後には自分の変化に気づけるはずだと著者は断言しています。半年も経てば、思考がすっかり変わっていることに驚くだろうとも。 そこまでいえるのは、ここに示されたメソッドが、“超ド級のネガティブ思考”だったと自称するご本人の経験に基づくものだから。エビデンスは著者自身のなかにあるということです。 きょうはChapter 2「悪口を言われても絶対にしてはいけないこと5つ」のなかから、「感情的になる」という項目をピックアップしてみたいと思います。