津軽にそびえ立つ赤い山を登頂せよ! 青森・浅虫温泉「鶴亀屋食堂」
「義理人情と愛情が大事なのさ」
年々高騰し続けている鮪の中でも上質なものを、原価度外視で提供できるのは、佐藤氏が仲買人と古くから付き合いがあるからこそだ。「昔からよく知っているからウチ用にいいのをとっといてくれて、安く卸してくれる。それで、向こうが売れなくて余っている魚があったら、四の五の言わず全部送ってもらって買う。そういう持ちつ持たれつの義理人情でやっているから」。 50を前にして、そこに遠いところからまぐろ丼を楽しみにわざわざ来てくれる人への「愛情」 が加わったと微笑む。 その思いはどのメニューにも込められている。旬の時期には、下北半島の風間浦産の極上の無添加生海胆を敷き詰めた生うに丼、天然の淡味が存分に味わえる外か浜町平舘産ヒラメ丼等、とにかく惜しまない。 「お客さんが旨いものを食べて喜んでいる顔を見るのが一番楽しいんよ」。 湾岸沿いに佇む食堂に は津軽海峡の旨味と愛にあふれていた。 【DATA】。 鶴亀屋食堂(つるかめやしょくどう) 住所/青森県青森市浅虫蛍谷293-14 TEL/017-752-3385 営業/9:00~17:30(L。O。) ※11~3月は~16:30(L。O。) 休み/なし。 写真=久保田敦/文=藤谷良介
buono編集部