ベア1万7000円以上要求へ 電機連合、現行方式で最高 25年春闘
電機メーカーの労働組合で構成する電機連合が2025年春闘で、基本給を底上げするベースアップ(ベア)の統一要求額を月額1万7000円以上とする方向で調整していることが26日、分かった。 24年春闘の1万3000円以上を上回り、現在の要求方式に変更した1998年以降で最も高い水準となる。 来年1月に開催する中央委員会で正式決定する。電機連合を含む五つの産業別労組で構成する金属労協は今月、ベア要求基準を過去最高の1万2000円以上とする方針を決めていた。 近年の春闘では高水準の賃上げを実現してきたが、実質賃金は物価高を背景に低迷が続く。電機連合は過去最高の要求額を掲げることで、大手だけでなく、中堅・中小企業にも大幅賃上げの流れが波及するよう促す。 電機業界では、主要企業の労組が要求額や交渉日程をそろえる「統一交渉」が慣例となっている。電機連合は24年春闘で1万3000円以上のベアを要求し、ストライキを回避する最低回答基準を1万円以上に設定。日立製作所や三菱電機などの大手では満額回答が相次いだ。