ロッテに石川柊太、朗希の後釜は〝マリンの申し子〟 5球団FA争奪戦制した
ロッテは11日、ソフトバンクから国内フリーエージェント(FA)宣言した石川柊太投手(32)を獲得したと発表した。宣言残留を認めるソフトバンクや巨人、オリックス、ヤクルトと5球団による争奪戦の末に決断。3年総額6億円規模の契約を結んだとみられる。2018年から負けなしの7連勝と抜群の相性を誇るZOZOマリンスタジアムを本拠地とするロッテを新天地に選んだ。 FA交渉解禁から27日。今オフ最大5球団による争奪戦が幕を閉じた。秋から本格的な冬へと季節が移り変わる中、石川が熟考の末に行き先をロッテに決めた。 「野球人生の次のステージを千葉ロッテマリーンズさんでスタートさせていただくことが決まりました。リーグ優勝、日本一を達成し、吉井監督を胴上げし、ファンの皆さまに喜んでいただける投球をする覚悟と勇気を持って戦っていきます」 石川は東京都立の総合工科高、創価大を経て、2014年に育成ドラフト1位でソフトバンクに入団。20年には11勝3敗で最多勝と勝率第1位(.786)のタイトルを獲得した。今季も7勝し、リーグ優勝に貢献。国内FA権を行使すると、金銭も人的補償も発生しないCランクとみられ、残留を認めるソフトバンクや巨人、オリックス、ヤクルトと交渉の席につき、前日10日までに決断を下した。 〝マリンの申し子〟だ。来季から本拠地となるZOZOマリンスタジアムと相性がよく、球場特有の海風は最大の武器であるパワーカーブの威力が増す。同球場では2017年8月に負けて以降、過去7年間で7連勝中。今季も3試合の登板で2勝0敗、防御率0.00と圧倒した。 FAでの加入は球団では19年オフの美馬(前楽天)、福田(前ソフトバンク)以来。吉井監督は「ローテーションの柱の一人として、大いに期待をしている。入団が決まりとてもうれしく、そして頼もしく思う」と活躍を楽しみにした。今季10勝した佐々木のメジャー挑戦が決まり、先発陣の補強は必須だったチームに頼もしい右腕が加わった。(森祥太郎)