テレビでたまに見かける「個人投資家」って具体的に何をしている人?年収はどれくらいあるの…?
近年、投資や資産運用などが注目されており、「個人投資家」といわれる方が増えているようです。しかし「個人投資家」という名称を聞いたことがあっても、実際にどのような暮らしをしており、どの程度収入があるのか気になる方もいるでしょう。 そこで今回は、個人投資家が普段どのような活動をしているのかや、平均的な収入などについてご紹介します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
個人投資家とは
個人投資家とは、自身の資産を投資信託や証券といった金融資産に投資する方のことをいいます。 個人投資家というと、1日中モニターの前に座ってデイトレードしている姿を思い浮かべる人もいるでしょう。しかし、個人投資家には、投資のみで生活する「専業投資家」だけでなく、本業がありながら投資も行っている「兼業投資家」も存在しています。 ■個人投資家の職業 個人投資家には「専業投資家」と「兼業投資家」がいますが、投資のみで生活している人はどの程度いるのでしょうか? 全国の20歳以上の有価証券保有者に対して、2024年に日本証券業協会が行った「個人投資家の証券投資に関する意識調査」のアンケート結果によると、個人投資家の職業で最も多いのは「管理職以外の勤め人」で23.7%、次いで「無職・年金のみ」が20.5%「専業主婦・主夫」が12.2%と続きます。 仕事をしていないのは、全体のおよそ32.7%となっており、多くの個人投資家は何らかの仕事をしながら、兼業投資家をしていることが分かります。「個人投資家」でイメージする、デイトレーダーのような方は、それほど多くないようです。 ■個人投資家の年収 個人投資家の平均年収は、いくらぐらいあるのでしょうか? 国税庁が発表した「令和5年民間給与実態統計調査」によると、給与所得者全体の平均年収は459万5000円です。それに対し、個人投資家の年収分布は、表1のようになります。 表1
※日本証券業協会2024年「個人投資家の証券投資に関する意識調査」を基に筆者作成 最も多いのは300万円未満で、給与所得者の平均年収459万5000円を下回っています。とはいえ、1000万円以上の方も6.7%存在しています。これは「令和5年民間給与実態統計調査」で分かっている、給与所得者全体のうち年収1000万円以上の年収の割合5.5%を上回る数字です。 これらのことから、個人投資家と言っても、必ずしも平均的な収入を上回っているとは限らないことや、年収1000万円以上の個人投資家も平均よりは多くおり、年収には幅があることが分かります。 ■個人投資家になるための条件 個人投資家になるためには「余剰資金をためておく」「投資について常にアンテナを張り巡らせ勉強し続ける」などがあげられます。 収益を得るためには、ある程度の資金が必要です。ただし、生活費を投資に使ってしまうのはリスクが伴います。少額から始めることもできるため、無理をしないことも重要です。 また、コツコツ勉強することもポイントです。特別な資格は必要ありませんが、投資に関する知識を深めることや、投資先を選定するための情報収集が欠かせないと考えられます。