脱・不登校に効果あり? 大学生の家庭訪問サービス【マンガ・親子の体験日記】
不登校支援のひとつとして、大学生による家庭訪問サービスが存在します。子どもと趣味の合いそうなお兄さん・お姉さんが話し相手になってくれるのですが、脱・不登校のきっかけにはなるのでしょうか。 【漫画】「好きな事」への熱中が、不登校児の生きる力に 漫画家のおがたちえさんが、不登校サバイバー親子を取材。臨床心理士の橋本紋加さんによる解説とともに、体験談を連載漫画でお届けします。
小学生の頃から学校の行き渋りに悩んでいたシュウくんは、中学に上がり完全不登校に。そんな時、アヤコママさんは 大学生の家庭訪問サービスの存在を知ります。
大学生のお兄さんに自分の本音を話すシュウくん。
アヤコママさんのコメント
このまま家に籠ったままでは良くないなーと悩んでいた時に、中学の先生をしている友人に相談したところ、不登校で家庭にひきこもりがちな児童生徒のための横浜市のサポートがあることを教えてもらいました。 在学している中学校を通して紹介してもらうシステムなのですが、無料で年に10回大学生のお兄さん、お姉さんが自宅に訪問してくれます。 事前にアンケートがあり、その子の趣味や好きなことが共通する方が見つかると派遣してもらえます。 私は来ていただいてすごくよかったと思っていましたが、後になってシュウはあの時は嫌だったと言っていました。 そうは言っても、小児科の先生もおっしゃっていましたが、学校に居場所がなくなってしまった場合、他にその子の居場所を作ってあげることが大切なんだそうです。 そういう意味では私には話せないこともお兄さんには話せていたので、お友達に話すように自分のことを話せていたのではないかな?と思っています。
臨床心理士・橋本紋加先生のコメント
不登校になると、家の中にしか居場所がなくなってしまい外出が怖くなってしまうこともあります。外とのつながりを作り、社会から孤立させないようなサポートは重要です。また、これは不登校の本人だけでなく母親など家族を孤立させないためにも役立ってくれるでしょう。 また、1日の中でベッドから出てゲームをしたり人と話したりする時間を作ることで生活リズムが改善するきっかけになってくれます。人と会うと疲れてしまいますが、寝ているときと起きているときのメリハリをつけることはとても大切なことです。
おがたちえ(漫画家),橋本紋加(臨床心理士・公認心理師)