デマンドバスと「コード決済」の相性抜群? 地域密着型キャッシュレス化で「高齢者排除論」はもう古いのか?
決済手段の選択肢と未来
コード決済の導入は、コミュニティーバスだけでなく、広範な交通機関にも広がっている。 現在、国土交通省が実施する完全キャッシュレス路線バスの実証実験においても、PayPayなどのコード決済が導入されている事業者や路線がある。例えば、横浜市交通局の「ベイサイドブルー」では、PayPay、楽天ペイ、d払い、auPAY、メルペイが利用可能だ。 特にインバウンドが多く利用する路線バスにおいて、コード決済の有効性はまだ確認されていない。ベイサイドブルーの取り組みも、2025年3月31日までの実証実験期間中であるため、最終的な評価はまだ先だ。 それでも、コード決済がクレジットカードのタッチ決済に対して後れを取っているわけではなく、交通系ICカード、クレジットカードタッチ決済、コード決済それぞれにメリットとデメリットが存在していることがわかる。 これらの決済手段の効果を確認するには、引き続き実証実験を重ねていくことが求められる。
上原寛(フリーライター)