アトレティコ、バルセロナのダニ・オルモ選手登録に反対…「平等なルールなければ公平な競争など存在しない」|ラ・リーガ
アトレティコ・デ・マドリードが9日、バルセロナのMFダニ・オルモおよびFWパウ・ビクトルの選手登録に反対する意思を明らかにした。 バルセロナは期限の12月31日までにサラリーキャップ超過の問題を解決できず、ラ・リーガとスペインフットボール連盟(RFEF)にオルモ&パウ・ビクトルの選手登録を認められなかった。だがスペイン政府のスポーツ上級委員会(CSD)に意義を申し立てると、同委員会は解決までに「クラブと選手が修復不可能な打撃を受ける可能性」があるとして、暫定措置での登録を認めている。 これに対してアトレティコが異を唱えた。バルセロナが、彼ら以外のクラブが遵守するラ・リーガのサラリーキャップ制をないがしろにし、しかもCDSがそれを肯定するような判断を下すことが、「危険な前例をつくる」と指摘している。 「アトレティコ・デ・マドリードは、水曜にスポーツ上級委員会が採択した解決法の後、スペインフットボールに生じた状況を深く憂慮しています。私たちは彼らの決定が、フットボールのルールに疑問を呈し、現在のシステムを危険にさらすものと考えています」 「ラ・リーガの財政コントロール(サラリーキャップ)はスポーツ法自体に含まれ、保護されているはずですが、今回の解決法によって危険にさらされることになりました。ラ・リーガの財政コントロールは、私たちのフットボールから負債をなくした最たる要素であり、国際的に称賛されているプロセスであるはずです」 「私たちのクラブはラ・リーガのそのほかの全メンバーと同じく、財政コントロールの規則に従ってきましたし、今後も尊重していくことになります。実際的に私たちは、ここ数年で示してきたようなレベルで競うために、巨大な努力を必要としつつも何度も増資を行なってきたのです」 「今回の政治的介入は、とても危険な前例をつくることになります。なぜならばルールを無視する扉を開き、過去の危険な過ちを再び招いてしまう可能性があるからです」 「アトレティコ・デ・マドリードは、厳格かつ責任ある経営を貫いていく所存です。明確かつ、皆にとって平等なルールがなければ、正当な競争など存在し得えないのです」 なおラ・リーガのサラリーキャップは、過去に半数近くのクラブが債務を支払えず倒産法を適用したことを重く見て、健全経営を促すために設けられた制度。各クラブはトップチームの人件費を予算全体の約70%に制限しなければならない。アトレティコであれば昨夏、DFロビン・ル・ノルマン、MFコナー・ギャラガー、FWフリアン・アルバレス、FWアレクサンデル・スルロットを獲得する大型補強を実現するため、7000万ユーロの増資を行って予算を増やしていた。