速ければ速いほど良い、という考え方はもう古い!「スローワーク・ムーブメント」の波が来ている
常時オンの人的コストを考え直す
スローワーク・ムーブメントのもっとも重要な側面の1つは、常時オンの労働文化への挑戦です。 従業員が常に働くことが可能で、いつでもメールに返信し、一つ業務を終えたら次の業務へと移ることが期待される状況は、個人の幸福と全体的な業務パフォーマンスの両方に悪影響を与えています。 業務時間に境界線を設定し、デジタルデトックスなどの実践を奨励していることから、企業は従業員が常時オンの状態であることが生産性を阻害することを認識していることが分かります。 従業員は、常にオンの状態であることを期待されていないときに、より良いパフォーマンスを発揮することができます。また、必要なときには仕事から離れて充電することを奨励されると、より良い結果を生み出します。 仕事からの断絶がメンタルヘルスと生産性にもたらすメリットを強調する研究が進んでいるため、この認識は広まっています。
スローワーク・ムーブメントは将来の仕事のあり方を象徴する
将来を見据えると、スローワーク・ムーブメントの原則が次の職場文化の波を定義するように思われます。はっきりさせておくと、スローワーク・ムーブメントは仕事を減らすことではなく、より良く働くことです。 つまり知的財産や企業資本だけでなく、企業がもっとも依存している人的資源である従業員を大切にすることです。 スローワーク・ムーブメントの価値を理解しているリーダーは、業務プロセスをより意図的に再設計し、あらゆる形で持続可能性を推し進めます。そして長期的な成功を収めるためには従業員の幸福を考慮する必要があるという認識にもとづき、スローワークの原則を実践しているのです。 あきらかなのは、仕事の未来はもっとも速く働ける人にかかっているかもしれませんが、同時にもっとも賢く働ける人にもかかっているということです。 スローワーク・ムーブメントを受け入れることが、より健康的で持続可能、そして充実した成功への道を切り開く鍵となるかもしれません。このアプローチは個人に恩恵をもたらすだけでなく、組織全体をより豊かでストレスの少ない未来へと導くことができるのです。 Source:basecamp.com, YouTube Originally published by Fast Company [原文] Copyright © 2024 Mansueto Ventures LLC.
真栄田若菜/OCiETe