石川県・はくい市観光協会、能登半島地震後の旅行意識を調査、「行ってみたい」が9割以上、積極的な情報発信がカギ
能登半島に位置し、日本で唯一、車で走ることができる砂浜「千里浜なぎさドライブウェイ」でも知られる石川県羽咋市。能登半島地震から9カ月が経過している現在も観光客が減少し、宿泊・観光事業者の苦悩が続くなか、はくい市観光協会は能登の復興ツーリズムを模索するために消費者意識調査をおこなった。2024年9月28、29日に東京ビッグサイトで開催された観光見本市「ツーリズムEXPOジャパン」の石川県ブース内で一般来場者に対面で実施したもので、351名から回答を得た。 その結果によると、今後の能登への旅行意向は「行ってみたい、行きたい」が92%で、非常に高い状況。能登への旅行の理由については、「被災者や被災地へ応援や支援を行いたいから」が最も多く、「地震の現場や跡を自分の目で見てみたいから」が続いた。時期については、1年以内と回答した人が半数を超えた。 一方で、「石川県への旅行を検討する際、能登半島地震の影響は気になるか」との問いに対しては、72%が「気になる」と回答。理由は、「地震の情報がない、または不足している」が46%を占め、「地震が怖い」は38%だった。自由回答では、「復興の迷惑にならないか心配」「地震で生活が大切なときに、観光で訪れることが申し訳ない」との声も挙がった。 こうした消費者の生の声を受け、同観光協会は「能登への応援の気持ち、行きたいとの思いをとても感じるが、現地の情報不足、今行っても迷惑になるのではという心情により、すぐにでも旅行に行こうというマインドにはなりにくい状況だ。今旅行に行ける・旅行に行くことで能登への支援になる場所があることを全国に積極的に発信すべきであり、そのメッセージが伝われば旅行をより促進できる可能性は高い」と分析している。
トラベルボイス編集部