オフプライス 小売店、ホリデー商戦で大勝ちする見通し: 低価格志向の消費者を的確に掴む
成長に合わせた店舗網拡大
オフプライス小売店の3社は、この1年を通して、その成長に合わせて店舗数を増やしてきた。バーリントンは今年、新店舗を0~80店舗の新規出店を計画し、今後5年間には500~600店舗の出店を目標にしている。ロスは100店舗、T.J. マックスは150店舗を今年に出店することを計画している。 「低・中所得の消費者は、家計の負担を減らし、できるだけお得な買い物をすることに重点を置いている。それだけではない。オフプライス小売店の多くは、マーチャンダイジングと新商品の投入という点で、成功してきた」とホットビー氏は述べている。 また、2022年と2023年にフルプライスの小売業者に影響を与えた過剰在庫の問題も、売れ残りや過剰在庫を買い取るオフプライス小売店に恩恵をもたらした。小売業者が不要品を清算しようとしたことで、オフプライス小売店はより良質で豊富なマーチャンダイジングを獲得したと思われる。 TJXは、同社のT.J. マックスやマーシャルズの店舗が、このホリデーショッピングシーズンに、ギフト用商品の目的地となることを「確信している」と述べた。また同社は、この会計年度の業績予想を3回にわたって上方修正した。既存店売上高の成長率は、以前の見通しである3~4%を、現在では4~5%と予測している。ほとんどの小売業者がそうであるように、オフプライス小売店にとってもホリデーショッピングシーズンは1年でもっとも重要な時期のひとつであり、特売を狙っている買い物客の獲得をめざしている。
オフプライス小売の回復力
バーリントンは既存店売上高に満足していると述べたが、10月の気温が予想外に温暖だったことから、既存店売上高は軟化した。気温が下がるにつれ、アウターウェア事業が利益を得るようになるだろうと、同社は述べている。アウターウェアなどの寒い時期に向けた商品は、現在のところバーリントンのビジネスの約25%を占めている。 一方、ロスは、業界の困難にもかかわらず、オフプライス小売部門の回復力を信頼していると語った。第4四半期の見通しについては慎重な態度を変えていない。既存店売上高の成長率は1~2%という予測を維持している。 「オフプライス小売店は、第3四半期と11月にかけての訪問客の数からみて、第4四半期の業績も堅調に推移するだろう。マクロの観点から見て消費者がオフプライス商品を求めているというだけでなく、オフプライス小売店が商品のマーチャンダイジングを非常にうまく行ったことからも、ホリデーシーズンにはこのカテゴリーが最高の業績を挙げると思われる」。 [原文:Off-price retailers are poised to be big holiday sales winners] Maria Monteros(翻訳:ジェスコーポレーション、編集:戸田美子) Illustration by Ivy Liu
編集部