レッドブル育成マルティ優勝。ボルトレト2位でタイトルに一歩前進……宮田莉朋12位|FIA F2アブダビ スプリントレース
FIA F2の2024年シーズンを締めくくる第14戦アブダビのスプリントレースではレッドブル育成のジョゼップ・マルティ(カンポス)が優勝を収めた。ローディンの宮田莉朋は12位だった。 【リザルト】FIA F2 2024 アブダビ スプリントレース タイヤ交換義務のないF2スプリントレース。予選結果から上位10名がリバースグリッドとなるため、アマウリー・コルディール(ハイテック)がポールポジションからスタート。ジョシュア・デュルクセン(AIXレーシング)が2番手フロントロウ、宮田が3番手からレースを迎えた。 ドライバーズチャンピオン獲得の権利を持つガブリエル・ボルトレト(インヴィクタ)、アイザック・ハジャー(カンポス)、ポール・アーロン(ハイテック)もトップ10圏内からのスタートとなった。 23周で争われるスプリントレースの幕が上がると、4番手スタートのマルティが抜群のスタートで一気に首位浮上。2番手以下は大混戦となり、宮田はスタートでポジションを落とすと、ヴィクトー・マルタンス(ARTグランプリ)と接触してしまった。これにより10秒のタイムペナルティが科された。 序盤は首位のマルティが後続を引き離す展開。ランキングトップのボルトレトは着実にポジションを上げて、6周目にはチームメイトのクシュ・マイニを抜いて2番手に浮上し、4秒先のマルティを追いかけた。ボルトレトを0.5ポイント差で追いかけるランキング2番手のハジャーは、スタートでの接触によってフロントウイングの翼端板を失っていることも影響してか抜きあぐねる周回が続いた。 後方では3番手争いが白熱し、ペースを落としたコルディールをチームメイトのアーロンが交わして表彰台圏内に浮上。そのコルディールにはさらにターン6でデュルクセンが襲いかかったが2台は接触……デュルクセンはピットへ戻ってリタイアを余儀なくされ、ロックアップしながら突っ込む形となったコルディールには10秒のタイムペナルティが科された。 先頭に目を戻すと、ボルトレトが2.2秒までトップとの差を縮めるも時間切れ。スタートで首位に立って以降は無風状態のマルティが優勝を掴んだ。 来季ザウバーからのF1昇格が決まっているボルトレトは今回のスプリントレースで2位に入り、タイトルを争うハジャーが6位となったことでポイント差を5.5点に広げた。3位表彰台にはアーロンが滑り込んだが、最後のフィーチャーレースを残して、今季のタイトル挑戦権を失った。 宮田は7番手と入賞圏内でフィニッシュしたものの、前述の10秒ペナルティにより12位降着となった。フィーチャーレースでは8番手からスタートを迎える。 なお、来季メルセデスからのF1昇格が決まり、スーパーフォーミュラでのテストも控えるアンドレア・キミ・アントネッリ(プレマ)は体調不良によりスプリントレースを欠場となった。
滑川 寛