生前贈与を受けても相続放棄できる？ 注意点やリスク、対策を弁護士が解説
8. まとめ｜相続放棄で不安があれば弁護士に相談を
相続税の節税などの目的で、生前贈与を活用することがあります。生前に親から子などへ財産を贈与しておくことで、相続時の遺産総額が減り、結果として相続税を減らすことができるためです。 しかし、生前贈与をした後に、贈与した側の経済状況が変わり、亡くなる頃には遺産がマイナスになっていることもあります。すると「生前贈与でプラスの遺産は受け取ったが、マイナスの遺産は相続放棄したい」という状況が生まれます。 このような状況でも、相続放棄は可能です。しかし、贈与する側、される側両方が悪意を持ってこれを行うと、詐害行為取消権を行使される可能性があるので、注意が必要です。 生前贈与や相続放棄についてわからないことがあれば、弁護士に相談することも検討しましょう。 （記事は2024年5月1日時点の情報に基づいています）
中野博和（弁護士）プロフィール
弁護士法人ロア・ユナイテッド法律事務所 弁護士 中央大学法学部卒業、中央大学大学院法務研究科修了。企業法務から相続、離婚等の一般民事事件まで幅広く取り扱っている。労働問題では、労働者側・使用者側を問わずに対応しており、労使双方の立場での経験を活かして、事案の解決を図っている。趣味はゴルフ。東京弁護士会所属。登録番号57889
中野博和（弁護士）
