スキマスイッチが「第二の故郷」大阪で語った新たな挑戦
小田和正さんプロデュースの「君のとなり」
──「re:Action」では「奏(かなで)」だけがセルフですね。 大橋:「奏(かなで)」はたまたま気づいたら誰にもお願いしていなくて、そんな中、「一週間フレンズ。」という映画の主題歌に「奏(かなで)」を使っていただけるということになり、「じゃあリアレンジしたものを使っていただけないですか」と提案したら、監督さんが「13年前の当時の初々しいヴォーカルやサウンドが映画の世界観にぴったりだからそれを使いたい」と。丸々オリジナルを使うよりは何か手を加えたいなと思って「当時のヴォーカルトラックを使って演奏はし直すという、今の僕らと昔の僕らのコラボレーションみたいなのはどうですか?」と提案したら、「それは面白い」ということになってさわりだしたんです。ならば、もう一手間かけて歌を録り直してオケもちょっと変えた「re:Action」バージョンも作ろうということになりました。 ──個人的には小田和正さんプロデュースの「君のとなり」が気になりました。現場が楽しそうだなと。 大橋:楽しかったですけどね、厳しいとこもありましたけどね(笑) 常田:小田さんは冗談を言ったりちゃめっけがあるので作業に入るまでは面白い話をしていただいたり和気あいあいとしているんですが、作業に入った瞬間にスイッチが入る感じでパキッと変わって「ここだけどさー」と。言葉では柔らかく伝えてくださるんですけど、すごく細かく厳しく「ここがこうだからダメなんだ」と説明してくださる。君たちの曲だから僕なんかがねという枕詞はつくんですが、この部分がバランス取れてないよとか。すごく興味深かったのが、歌録りをしていて、卓弥(大橋)が「ちょっと休憩します」って言った瞬間にご自身のピアノを1箇所弾き直して。そんなふうに無駄がなく思ったことをさっと実行する。歌録りは歌録りの時間ではなくて、その曲がどうしたらよくなるかずっと考えていらっしゃる、そういうのは見習いたいです。 ──松たか子さんがコーラスで参加されていますね。 大橋:はい。小田さんが「女性のコーラスが入れたいな」って言って、その場で「松さん何やってるんだ?」と。松さんは舞台の公演中だったんですけど、舞台終わりで来てくださって、歌が上手でセンスがすごいので30分ぐらいでささっと歌って、それで小田さんが「おう、ありがとな」って言って松さん帰っていくみたいな。そんな気軽に大女優を呼べるのは小田さんしかいない(笑)まあ小田さんに呼ばれたら行くしかないというのはわかりますけど、本番終わりで駆けつけてくださったのはすごいですよね。 ──すごい。コーラスがアクセントになって、いい感じですね。 常田:そうですね。小田さんワールド全開で。偶然にコンビニで(この曲を)聴いたことがあるんですが、イントロを聴いて、小田さんっぽい曲だなって思っていたら、あ、うちの曲だ! って(笑)