若手バンカー疲弊まん延、再び週100時間労働-中間管理職も苦悩
当局はルケナス氏の死因を自然死としているが、匿名の投稿者たちはあまりに多くのことを要求されることに不満を漏らし、抗議を示す行動を呼びかけたが、それは実現しなかった。
BofAは、若手行員の健康を幹部は真剣に考えており、行員を確実に保護するために頻繁に方針を見直していると説明。勤務時間の記録方法については「当行の慣行は明確であり、行員が勤務時間を正確に記録すると考えている」と主張した。
JPモルガンとUBS、シティの広報担当者はコメントを控えた。
長時間労働は常にウォール街の業務を学ぶ過程の一面だった。しかし、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)期に若手バンカーが担当した仕事の津波とは異なり、仕事を指示される側の感覚では、最近の仕事は金利低下後の案件増加に備えるために駄目元でヤマをかけているものが多い。
多くのディールメーキングデスクは業績が好転し始めたばかりで、若手が待遇改善を要求する余地はほとんどない。
数年前にペロトンのエクササイズバイクを置いた銀行もあるが、ほこりをかぶったままだ。もう誰も使う暇がないのだと、あるブティック投資銀行の若手バンカーが明かした。
コロンビア・ビジネス・スクールのスティーブン・マイヤー教授は「銀行業のカルチャーが時代や若手バンカーのニーズに追いついていない」と言う。それどころか、上司は研修組を使わなければ無駄になる資源と見なすという間違いを犯し続けていると指摘。
「銀行が若手バンカーからできるだけ多くを搾り取ればビジネスにとってプラスになり、そうでなければ組織の業績に響くというのは間違った考え方だ」と述べる。
睡眠4、5時間
銀行は近年、土曜日の休みを確保したり、無料のフィットネスクラスを提供したりするなど、超過勤務対策や特典を強化している。しかし、インタビューに答えた行員によれば、仕事量が減ったわけではない。
そのため、スタッファーと口論になったり、良い印象を与えなければならないもっと上層の上司を怒らせたりすることにもなる。