どうなる?!佐々木朗希と白井球審の“激怒詰め寄り騒動”の今後…“古き良き時代”に見る両者の良好な関係とは?
「この白井球審は過去に一度もミスジャッジがなかったのかな。審判と選手は共存共栄していく関係。若い投手を威圧するような教育的な指導ではなく、一緒に野球界を発展させていこうという姿勢で、育てていってもらいたいよね。別にマウンドへ詰め寄って注意する必要はなかった。イニング間にキャッチャーに伝えるとか、試合が終わってから注意すればいいだけの話。投手が不服な態度をマウンドでしているのだから、審判だってすぐにグラウンドで注意すべきという意見もあるそうだが、それは明らかにルールに抵触する態度を出したときのこと。そこまでの態度には見えなかったな。選手と審判というのはコミュニケーションが必要なんだよね。今の子は強いけどトラウマにならないか心配だね」 重要なのは佐々木と審判団の“今後”だろう。 では投手と球審の理想的な関係とはどうなのか。 三宅氏は、両者の古き良き時代を見てきた。 「一流投手ほど不服を顔に出さなかった。勝負のかかっている世界にありながら逆にプロとしての遊び心があった」 審判員としての通算試合出場数は3451を誇り、野球殿堂入りを果たしている故・筒井修審判と、針の穴を通すコントロールで知られた通算320勝の野球殿堂入り投手である元阪神の小山正明氏との“駆け引き”は名物だったという。 小山氏は自信を持って投じた1球をボールと判定されると、「こんだけか?」と、ジェスチャーで、高低か、コースか、どれだけストライクに足りていないかをマウンド上から聞くと、筒井審判は、「こんだけや」とジェスチャーで返したという。 次に小山氏は、その「こんだけ」の部分を詰めて投げるが、またボールの判定。 「まだ足らんか」「足らん」のやりとりがあり、次に数センチ、いや数ミリ単位でボールを少しストライクゾーンに動かすと今度は「ストライク」のコール。すると、それまでボールと判定されていたコースも「ストライク」を取ってもらうようになり、逆にどんどんストライクゾーンが広がったという。 「そういうやりとりやコミュニケーションが大事」 ルールブックでは試合中に審判と会話することが禁じられているのだが、抵触しない範囲でのコミュニケーションの必要性を三宅氏が説く。