東京・共栄学園が5大会ぶり4強入り ブロックなんの、エース秋本が無双 春の高校バレー
「ジャパネット杯 春の高校バレー」として行われる第77回全日本バレーボール高校選手権(フジテレビ、産経新聞社など主催)は7日、東京体育館で3回戦と準々決勝が行われ、総体4強の東九州龍谷(大分)を準々決勝で破った共栄学園(東京)が準決勝進出を決めた。 【写真】観戦に訪れた、共栄学園・秋本美空の母の大友愛さん 止まらないし、止められない。身長184センチを誇る世代屈指のアタッカー秋本美空(3年)が、優勝経験校を次々打ち砕いた。「終わったら倒れるくらいやろうという気持ちでやった」と共栄学園を5大会ぶりの4強へ導き、仲間と輪になって喜びあった。 中村文哉監督が「あんな秋本あまり見たことない」と打点の高さに驚いたのは準々決勝の東九州龍谷戦。相手の3枚ブロックも「守備が少なくなるので打ちやすい」と上から悠々とたたきつけた。リードされた第1セットは17~22点目までの得点を全て奪って逆転。勝利への道筋をつけた。 母は2012年ロンドン五輪銅メダリストの愛さん(旧姓・大友)。日本代表入りし、一身に注目を浴びた前回大会はまさかの初戦敗退。この1年は「みんなに追いつかなくちゃ」と苦手なレシーブ練習も必死に励み、主将として仲間を鼓舞するようにもなった。 前々回大会は8強。3年生で初めて、準決勝から使用するセンターコートまでたどり着いた。次の相手は前回女王の就実。「びびらないで、最初から最後まで攻め続けられるような試合をしたい」。19大会ぶりの頂点へ、静かに闘志を燃やした。(川峯千尋)