【緊急調査】東京都庁も導入発表!! 「週休3日制」って実際どんな感じですか?
■休みが増える分、成果が求められる! 前出の安藤氏もうなずく。 「週休3日制は簡単に導入できるものではありません。『休みが増えた代わりに業績が下がった』となっては本末転倒だからです。少ない労働時間で導入前以上の成果を上げることが前提であり、そのためには業務効率化を図ってムダをなくし、従業員1人当たりの生産性を上げておく必要があります。週休3日制の導入は、その後でなければ効果は出ないでしょう」 労働者にとっても週休3日制の導入は、メリットばかりではないという。 「むしろ、働き方を個々人が柔軟に選べるようになるからこそ、自分自身のキャリアをしっかりマネジメントできる人材になることが求められていると認識すべきです。『選択的』ということは、『働き方の選択肢は用意するから、その選択の責任は自分で取ってくださいね』ということです。 人事制度の改革は、労働者にとっても常にトレードオフです。何かを得たら、何かを失います。平日の休みが増える代わりに、労働者にも生産性の向上が要求されます。週休3日制の導入は従業員の福利厚生を充実させるためではないのです。 休みをプライベートの充実ではなく、自己成長に活用しないと組織の要求に応えられなくなる可能性も大いにありえるでしょう。 成果主義が中心である欧米の企業では当たり前の働き方ですが、日本でどこまで通用するか。週休3日制が日本で本格的に定着するのは、その結果が出てからでしょう」 週休3日制の普及は、より厳しく労働の成果が求められる時代の幕開けを告げているのかもしれない。 取材・文/小山田裕哉 アンケート/Freeasy 写真/朝日新聞社