【独自解説】“最も血なまぐさい銃”で狙われたトランプ前大統領…またも暗殺未遂か?「結論から言えば“発射寸前”だった」現場で何が起きていたのか―
シークレットサービスも法の執行官なので、「銃そのものを目にした」あるいは「既に発射体勢に入っていた」ということでないと、発砲はしないわけです。結論から言えば、「発射寸前だった」ということです。 前回と同じように、トランプ前大統領は大変危険な状態にありました。前回の事件を受けて、シークレットサービスを統括する人を交代させるぐらい大変注意を払っていたので、今回も何とか未遂に抑えたということです。
■容疑者が所持していたとみられる“最も血なまぐさい銃”とは
今回使われた銃は、「世界で最も広く使われている、最も血なまぐさい銃」といっていいと思います。旧ソ連時代に開発された『カラシニコフ』という銃です。大変古い歴史のある銃で、アメリカで製造していたこともありました。 今回、シークレットサービスが容疑者を発見・発砲した時の距離は、約270~460mだといわれています。一方、この銃の有効射程距離は300mなので、もし撃たれていたら、まかり間違えば…という事態になっていました。
この銃は非常に単純で、いろんな用途に使われます。いまだに、旧ソ連の国を中心に軍の正式兵器として使っているところもありますし、ゲリラ戦でもよく使われます。
しかし、アメリカで銃砲店に行った時に最初に勧められる銃ではなく、どちらかというと、アメリカでは馴染みの薄い銃と言っていいほうだと思います。ただ、使い方が簡単なので、かつては乱射事件に使われたこともありました。
■容疑者は小型カメラを所持か “暗殺未遂”に及んだ動機は?
FBIが公開した写真を見ると、ゴルフ場を囲むフェンスだと思いますが、ここから銃身が覗いていることに気付いて発砲し、一旦容疑者を追い払い、逃げた容疑者を追跡して捕まえたということです。 また、ここに写っているのは、手下げ袋と銃、そして小型カメラです。YouTubeなどに映像を投稿する人が使う小型のカメラで、テレビの世界では『GoPro』と言います。 今後の調べで明らかになってくると思いますが、小型カメラを持っていたということは、自分がそういった行為に及ぶところを撮影して、何かアピールしたかったのかもしれません。