綱取りも「いつも通り」の琴桜 目を通していた祖父ゆかりの品とは…
大相撲初場所(2025年1月12日初日、東京・両国国技館)の新番付が23日、発表された。11月の九州場所を制し、綱取りがかかる大関・琴桜は千葉県松戸市の佐渡ケ嶽部屋で記者会見。「チャレンジできることに感謝して、やるしかない」と力を込めた。 【写真で見る】鯛を手に 初優勝を喜ぶ琴桜 横綱昇進に挑む場所への心境を聞かれても、琴桜は「(状況の)違いが分からない。まだ地位が変わったわけじゃない」と苦笑交じりに語った。「いつも通り」というフレーズを複数回、口にして平常心を強調した。 思いをはせるのは、やはり先代佐渡ケ嶽親方で祖父の、第53代横綱の琴桜だ。部屋に保管されている横綱昇進時の推挙状も直接目を通したという。「(推挙状には)『品格力量抜群』と書かれている。中途半端な気持ちでは上がれない。心技体がそろわないと」と、改めて気を引き締めた。 祖父は32歳で横綱に昇進したこともあり、最高位への道のりは険しいと承知している。「その地位にいくまでの厳しさを、しっかり感じながら挑戦できればいい」と語った。 1月の初場所後の大関昇進に、九州場所での初優勝と、2024年は自身にとって意義深いものになった。25年は注目度がより高まる。「イベントも詰まっているが、稽古(けいこ)をおろそかにするわけではないので。土俵でやれることをやる」と、初場所初日を見据えた。【岩壁峻】